ポリス・ストーリー レジェンド

ポリス・ストーリー レジェンド

原題 警察故事2013

製作 2013年

めぐちゃんの満足度 ★★☆☆☆

 

丁晟(ディン・シェン)監督、ジャッキー・チェン主演のポリスアクション作品です。

 

警察官のジョン(成龍)は娘のミャオ(景甜)からバーに呼び出され、恋人を紹介されます。
ミャオの恋人はバーを経営するウー(劉燁)で、ミャオの華美な装いを見たジョンはウーとの交際に反対します。

 

バーの店内で客同士の争いが起こり、収まったのも束の間、ジョンは何者かに殴られ意識を失います。

 

目を覚ますとジョンは拘束され、ウーが実行犯だと知ります。
ウーは自ら警察に通報し、ジョンはウーの動機を聞き出そうとしますがすんなりと話してはくれません。
ウーがいなくなった隙にジョンは脱走し、店内を調べます。

 

ミャオが派手な身なりをしていたのはジョンの気を引くためで、仕事が多忙で家庭を顧みなかったジョンに対し、ミャオは淋しさを感じていたのです。

 

ウーは服役中のウェイ(周曉鷗)の釈放を求めています。
特殊部隊は狙撃と突入を決行しますが、失敗に終わり、ジョンは服役中のウェイを連れて来るので人質を解放するように頼みます。

 

ウーは賭けボクシング時代に知り合った仲間のピチョン(柳海龍)をジョンと戦わせ、ピチョンに勝てば人質を全員解放するといいます。
ジョンは苦戦を強いられながらもピチョンに勝利しますが、結局ウェイを連れてくるまでウーは全員を解放しようとしません。

 

ジョンは1度バーから出て特殊部隊の隊員たちと相談。
釈放されたウェイを説得するとウーの所へ行くことを受け入れてくれます。

 

ウーの目的は5年前に事件現場となった薬局にいた人物たちを集めることです。
薬局でウーの妹であるシャオウェイ(古力娜扎)が死に、ウーは死の真相を知りたがっているのです。

 

5年前、ウェイが薬局の薬を盗もうとしたことがきっかけで口論となり、ウェイは店内にいたシャオウェイを人質に取ります。
ジョンは事故にあった妻の病院へ行く途中でしたが現場に居合わせたためウェイを説得します。
シャオウェイは精神不安定な状態で、ウェイの持っていたナイフで自殺します。

 

シャオウェイが自殺だと知り愕然とするウー。
ジョンは店のバーテンダーのクン(蔡鹭)がシャオウェイの恋人であると指摘。
5年前の遺品の写真に写っていたクンの腕のタトゥーを見て、クンが恋人であることを見抜いたのです。
シャオウェイは当時妊娠していて、ウーはクンとの結婚に反対します。
ウーに脅されたクンはシャオウェイに別れを告げ、シャオウェイは精神不安定な状態に陥り、不幸な事件が起きてしまったのです。

 

クンは自殺し、特殊部隊が突入。
ウーはミャオを連れて地下の抜け道から逃走します。

 

ウーは自殺をすればミャオを解放すると言い、ジョンに銃を渡します。
ジョンは自分のこめかみに銃口をあて引き金を引きますが弾は入っていませんでした。ウーはジョンを試したのです。
妹がいなくなったこの世に未練はなく、ウーは迫る電車に突っ込み自殺を図りますが、ポイントの切り替えによってレールの進路が変わり、ウーの自殺は失敗に終わります。

 

ミャオを救出し、籠城事件は幕を閉じます。

 

製作は香港ではなく中国です。
(私は簡体字が分からないので、名前など繁体字で記載いたします)

 

冒頭でポリスアクションと表記しましたが、"アクション作品"とは言い難いかな。
アクションもありますが、シリアスなサスペンス作品です。
ポリスストーリーシリーズのジャッキー映画だと思って観ると、肩透かしを食うかもしれません。

 

色々と気になるところがあります。

 

今回の籠城事件はウーが5年前に妹を失った事件の真相を知るために実行されたものです。
当時事件現場にいた人物たちを今回ウーの店へ招待しているのですが、当時の関係者たちを全員集めるはなかなか難しいと思うんですよね。
5年前ですし、その間に亡くなっているかもしれないし、ニウ(劉儀偉)のようなお金持ちだったら海外に滞在しているかもしれないし、よほどウーのバーに行く動機がないと集まってはくれないと思います。
バーの3周年記念という設定ですが、それだけだと動機としては少し弱い気がします。

 

あと前半にウーと関係ない事件の映像は正直必要ないと思う。
車の盗難事件や、人質カーチェイス事件など、今回の事件と全く関係ない事件をわざわざ映像化すると混乱します。
車の盗難事件で登場する金髪の男ユエ(吳樾)にいたっては本編に関係ありそうなオーラ全開なのに結局関係ないのでもったいないと思う。
ちなみに人質を取って車で逃げる犯人役で羅禮賢(ブルース・ロー)が出演されていました(*'▽')

 

ウーは父親の借金を返すために賭けボクシングの選手をしていた過去を明かすのですが、殺し合いの試合なのにピチョンが自分が死ぬことを知らないというのは腑に落ちないですね。

 

あとジョンがクンの腕のタトゥーを見てシャオウェイの恋人だと認識するのですが、それは少し無理があるような気がします(^^;)
5年前に見たタトゥーとはかなりデザインが違っているので、パッと見ただけでシャオウェイの恋人だと断言するのは難しいと思う。

 

ウーはクンの正体を知らずに従業員として雇ったというのも引っかかる。
だってクンとシャオウェイの結婚を反対していたということは、ウーはクンと面識があったということ。
面識があったのになぜ今まで気づかなかったのか。
それとも当時、相手の顔も見ずに結婚に反対していたってこと??

 

と、いくつか引っかかるところがありました。
アクションに比重を置くならある程度ストーリーが荒唐無稽でも問題ありませんが、
シリアスなサスペンス路線でいくとすると脚本や演出にリアリティが求められるので、様々な辻褄合わせが難しいと思います。

 

ベテラン警官を演じるジャッキーは良かったですね(*‘∀‘)
お年を召してもジャッキーはかっこいい♪♪
いっそ今回サスペンスじゃなくて、還暦近い警察官の様子を描いたドラマでもよかったんじゃないかな。
年齢的にアクションを主体とするのはなかなか厳しいと思うですし。

 

特殊部隊の隊員役の于榮光(ユー・ロングァン)も激シブでカッコよかった~(*´ω`*)
ジャッキーと共演多いですよね☆

 

劇中でジャッキーの左目が出血していたんですけど、ガラスに突っ込むシーンで負傷されたんですかね???
痛々しかった…(T_T)

 

ジャッキー映画ということでエンディングでは恒例のNG集があります☆