拳精

拳精

原題 拳精

製作 1978年

めぐちゃんの満足度 ★★★★

 

羅維(ロー・ウェイ)監督、ジャッキー・チェン主演のカンフーコメディ映画です。

 

少林寺に黒衣をまとった男が侵入し、外で夜警をしていた少林寺の弟子のヤッロン(成龍)は男に気絶させられてしまいます。
ワイチン住持(王光裕)が黒衣の男を捕まえようとしますが、男は武術書を奪って逃走します。

 

盗まれたのは少林寺で使用が禁止されている危険な拳法「七殺拳」の武術書で、ワイミン住持(李桐春)は流出した七殺拳の悪用を恐れています。
七殺拳に対抗できる「五獣拳」という拳法が存在しますが、五獣拳の武術書は大昔に紛失してしまったといいます。
ワイミンは武術書紛失の責任を負ってしばらく房に籠って坐禅を組むことにします。
職務を果たせなかったヤッロンも反省室送りにされてしまいます。

 

盗まれた武術書はロク家の息子チン(田俊)の手に渡り、息子のチンを武林の盟主にするためにチンの父親が黒衣の男に扮して武術書を盗んだのです。

 

ある日、住持たちの前に赤毛で白い体の精霊たちが姿を現します。
精霊たちをお化けだと思い込んだ住持たちは護符を使って精霊たちと対峙しますが、住持は精霊たちに弄ばれます。
ヤッロンと同門の弟子たちがやって来てお化けの話を聞くと、ヤッロンは精霊を待ち伏せすることにします。

 

しかし一向に精霊たちは姿を現さずヤッロンが眠ってしまうと、精霊たちは蝋燭を消したり、ヤッロンの服を脱がしたりイタズラを仕掛けます。
精霊たちの気配に気づいたヤッロンは捕まえようとしますが逃げられてしまい、精霊たちはヤッロンの同門の弟子たちを揶揄います。

 

ヤッロンは精霊たちを捕まえて何者かと問い質すと、精霊たちはそれぞれ「龍、蛇、虎、鶴、豹」だと答えます。
ヤッロンは逃げる精霊たちを追いかけて書棚を動かすと書物を発見します。
精霊たちが五獣拳を使う五獣の精だと知ったヤッロンは五獣拳を教えてほしいと頼みます。

 

一方、七殺拳を習得したチンは名のある武術家たちを次々と倒して行きます。
七殺拳の使い手が現れたことを知った武林盟主のセク(方秀一)は娘のフォン(武文秀)と少林寺を訪れ、ワイホン住持(李海龍)に七殺拳の存在を伝えます。

 

ヤッロンはフォンを連れて寺内を案内しますが、女性と接するのは初めてなので悪気がなくてもフォンを怒らせてしまいます。
フォンを女性だと思い油断したヤッロンは彼女のカンフーに敗れます。
明日になるとワイミンが房から出て来るので、ワイホンはセクを寺に泊めます。

 

ヤッロンは五獣拳の修行をして再びフォンに勝負を挑みます。
今度はフォンを圧倒しますが、フォンが泣き出してしまい、焦ったヤッロンはフォンに謝ろうとしますが、寺へ戻るとフォンはセクの遺体を発見します。

 

房から出て来たワイミンがセクの遺体を確認すると、金剛血掌の跡を発見します。
この技が使えるのはワイウ住持(李文泰)だけで、ワイウを疑ったワイミンはワイウの身柄を拘束します。

 

セクを殺された仇を討つため、フォンはワイウが拘束されている房へ侵入しますが、ワイホンに制止されます。
ワイホンは金剛血掌の跡が偽物だと見抜き、真犯人は他に存在すると睨んでいます。

 

再び少林寺に黒衣の男が現れ、ワイチンが黒衣の男に殺されます。
房へ戻るとワイウの姿はなく、ワイウを捕まえるためにワイミンは十八羅漢を出動させます。

 

チンはセク以外の武術家を全て倒し、虎視眈々と盟主の座を狙っています。

 

五獣拳をマスターしたヤッロンは下山を申し出ますが、下山するには十八羅漢を倒さなければいけません。
第一関門は1対1で戦い、これを突破すると第二関門は十八羅漢全員と戦います。
トンファーを武器に選んだヤッロンは苦戦しながらも十八羅漢を倒し、下山を許されます。

 

チンの屋敷にやって来たフォンはチンに盟主の座を明け渡すことを拒み、チンと戦います。
チンは強く、フォンでは敵いませんでしたが、ヤッロンが現れてチンと戦います。
チンの屋敷にやって来たワイウがヤッロンたちの戦いを制止すると、チンはワイウに対し、盟主の証を渡すように脅します。
盟主の証は少林寺で受け取るのが規則になっているので、ワイウは7日後に少林寺で受け取ってはどうかとチンに提案します。

 

7日後、ワイウの裁判が行われている最中にチンが付き人(王清)と共に少林寺へやって来ます。
チンは力ずくで盟主の証を奪おうとすると、ヤッロンがチンと戦います。
乱入してきたチンの付き人を倒したヤッロンは五獣拳を駆使してチンを追いつめて行きます。

 

ヤッロンがチンにとどめをさすとワイミンが止めに入ります。
チンに駆け寄ったワイミンはチンの死を嘆きます。
なんとワイミンはチンの父親だったのです。

 

かつて盟主になり損ねたワイミンは少林寺を恨み、その後名前を変えて入門し、息子のチンを盟主にするため七殺拳の武術書を盗んだのです。
坐禅を組んでいた房には抜け道があり、ワイミンはチンの障害となるセクを殺害し、事件を詮索していたワイチンも殺害。
真相が明らかになり、ヤッロンはワイミンと戦います。

 

かつて盟主の座を狙っていたこともあるワイミンは強く、ヤッロンは胸に攻撃を食らうと、携帯していた武術書を落とします。
武術書から五獣の精たちが現れ、ワイミンを攻撃します。
ワイミンには五獣の精たちの姿が見えず、五獣の精たちがワイミンの動きを封じながらヤッロンが攻撃を仕掛けます。
五獣の精たちと力を合わせてヤッロンはワイミンを倒します。

 

文章だと伝わりにくいですが本作はコメディ作品です。
シリアスなカンフー作品が多いロー・ウェイの作品でコメディって珍しいかも。
ちなみにジャッキーはこの作品が嫌いらしいです(^▽^;)
私は結構好きなんですけどね。
クセになるというか、なんか引きつけられるのです。
五獣の精たちの魔力でしょうか(笑)

 

住持たちが五獣の精たちに振り回されている様子がコミカルで楽しい(^o^)
五獣の精ってよく見るとメンバーチェンジしてる?
途中で人が変わっているような気がするのですが(^^;)

 

ジャッキーは武術指導もされていますが、クレジットは「陳元龍」となっています。
ジャッキーがトンファーで十八羅漢と戦うシーンがカッコよくて大好きです(*^^*)

 

本作に元彪が出演しているという噂があるのですが、全く分かりません(^^;)
分かる方がいたら教えてください。

 

舞台は少林寺ですが、本作は韓国で撮影されています。
観る人によっては建物の感じとか中国と違って違和感を覚える方もいるかもしれませんね。
私はあんまりよく分からないです(^^;)

 

私は黒衣の男がワイミンに雇われた殺し屋だと思っていましたが、ワイミン自身だったんですね。
いやいや体型が違いすぎるでしょ(;´∀`) 
あとこんな悪人を簡単に入門させちゃう少林寺は駄目でしょ(;・∀・)
ワイホンは途中でワイミンの正体を見抜いているようなことを言っていたけど、分かっていたなら何とかしてよ~(笑)

 

日本オリジナルの主題歌は長沢ヒロ&HEROによる「チャイナ・ガール」です。
この曲はアフリク・シモーネというアーティストのカバー曲で、原曲よりもアップテンポな感じになっています。
私はアフリク・シモーネは存じ上げなかったのですが、原曲をYouTubeで聴いてみました♪
なんかディスコ~!って感じでした(^o^)