Mr.BOO! ギャンブル大将

Mr.BOO! ギャンブル大将

原題 鬼馬雙星

製作 1974年

めぐちゃんの満足度 ★★★★★

 

許冠文(マイケル・ホイ)の初監督作品で、日本ではMr.BOO!シリーズの第3弾として公開されました。

 

カジノで負けたギッ(許冠傑)はディーラー(石天)がチップをちょろまかしているところを目撃し、チップを横取りします。
しかしチップを持ち逃げするところをカジノの支配人(馮毅)に見つかり、ギッは逮捕されます。

 

刑務所内で凄腕ギャンブラーのマン(許冠文)と出会ったギッは出所した後にマンと手を組み、ひと儲けしようと企みます。
しかし元手がないのでギッは高利貸しから金を借りることにします。

 

ギッは元手を増やそうと牌九のギャンブルに挑戦しますが、対戦相手の女性のプイプイ(丁珮)が一人勝ちして元手を失います。

 

マンと連絡がつかなくなったギッはマンから聞いた電話番号と電話帳を頼りにマンの愛人であるプイプイの家にやって来ます。
ギッと合流したマンは元手を作ろうと所持金をはたいてギャンブルに挑戦しますが負けてしまい無一文になります。
次の手を考えるため、マンはギッを自宅へ連れて行きます。

 

マンの家でテレビのクイズ番組を観ていたギッは次々とクイズの正解を言い当てていると、マンの妹であるムイタウ(呂有慧)はクイズ番組に出場してみてはどうかと提案します。

 

ギッはムイタウに好意を寄せるようになり、ムイタウをデートに誘います。
2人が浜辺でデートをしていると、ギッは3人の男たち(張華、許冠英、楊成五)がカードゲームをしているのを見て仲間に入れてもらいます。
イカサマをしてカードゲームに勝とうとするギッですが、あっさりイカサマが露見し、男たちと喧嘩になって頭を負傷します。

 

テレビのクイズ番組に応募していたムイタウは出場権を手に入れたことをギッに伝えますが、ギッが頭を怪我してしまったため、マンが代わりにクイズ番組に出場することになります。
序盤は苦戦しましたが、後半はどんどんクイズに正解し、見事マンは優勝して賞金を手に入れます。

 

ギッはドッグレースで儲けようとマンに持ちかけます。
クイズの賞金だけでは元手が足りないのでマンがギャンブルで元手を増やすと、ギッはドッグレースでの必勝法をマンに説明します。
その必勝法とは本命である犬の券をノミ屋で購入し、その他の犬は場内で購入して本命の配当を上げようというものです。
もし本命が負けても他の犬にも賭けているのでリスクは低いといいますが、配当を上げてもすぐにノミ屋は買い足しを行って配当を下げるのでマンはギッの必勝法は通用しないと却下します。

 

高利貸しのアウ(許紹雄)がマンの家にやって来ると、ギッに金を貸しているアウはギッに返済を求めます。
アウはかつてマンの弟分だったので、ギッがマンの知り合いだと分かると見逃してくれます。

 

現在アウは賭博場を経営しているチュン(王琛)の下で働いていて、借金の取り立てなどを行っています。
マンはアウにチュンと麻雀で勝負をしたいと申し出ると、チュンは麻雀のイカサマが強いので用心するように警告します。
マンがチュンたちと麻雀で勝負をしている間にギッは場内で本命以外の犬の単勝を締め切りギリギリの時間に買います。
これはチュンたちに買い足す時間を与えないためです。

 

麻雀で勝利したマンはノミ屋も営むチュンからドッグレースの本命の券を買います。
高額の掛け金に警戒するチュンですが、配当が低いので引き受けます。

 

レースが始まり、ラジオでレース中継を聴いていたチュンの手下(陳福慶)は本命の配当が上がっていることを知り、チュンに報告すると急いで買い足しを命じられます。
しかし事務所の電話はどれも通じず、マンは事前に事務所の電話線を抜いていたのです。
買い足す間もなく本命の犬が勝ち、マンはチュンから高額の配当金を受け取ります。

 

マンが自宅へ戻るとアウから電話があり、チュンに配当変動作戦を知られてしまったことをアウはマンに伝えます。
マンが電話線を抜くところを通りかかった物乞い(金山)が目撃し、チュンに告げ口していたのです。
粗暴なチュンに目をつけられ危機的状況に陥ったマンはギッと共にホテルで身を隠すことにします。

 

妻がいないことをいいことにマンはホテルに愛人のプイプイを呼びますが、妻とムイタウが様子を見にやって来て浮気が露呈します。
さらにチュンが手下を引き連れてホテルに押し寄せ、マンは逃走します。

 

カジノに逃げて来たマンは執拗に追ってくるチュンから逃れるため、作戦を思いつきます。
マンはサイコロゲームで勝ち続けると、イカサマを使って勝ったと店員に自白してわざと警察に捕まります。
さすがのチュンも刑務所までは追ってこれないので、マンは苦肉の策で警察に捕まる道を選んだのです。

 

時が経ち、マンが出所するとギッが迎えにやって来ます。
ムイタウと結婚したギッはまたひと儲けしようとマンに持ちかけます。
賭けハイアライでの必勝法を提案しますが、作戦を見誤ったギッはすでに負けて大金をスッていたのでした。

 

私は一切ギャンブルをやりませんが、こういう娯楽作品は面白くて大好きです(*^-^*)
マカオのカジノは世界的に有名ですが、意外にも香港にはカジノがないんですよね。

 

今回も広川節が炸裂です!!
ギッが収監されて"来る"時には「誰かクルーゾー警部だ」と言ったり、マンがギャンブルをバックレてギッに詰め寄られた時には「俺だって金作るためにスーパーに勤めたんだよ俺スーパーマン、1000ドルにしかなんなかったけどこいつは腕のせいじゃないんだよバットマン、そんなに噛みつきなさんなよドーベルマン!」と言い訳したり、マンが出所して妻に「おかえりなさい、あんた」と言われて「何があんただ、あんたがたどこさ、亭主の出所の日も知らんプリンのババロアが!」と悪態をついたり、もうここには書ききれないのですが、広川さんの吹き替えは最高です(*^▽^*)

 

広東語音声はホイ兄弟たちの声なので、テンポの良い掛け合いがとても面白いです♪

 

ディーラー役の石天(ディーン・セキ)、ギッのギャンブル相手役の黃新(ウォン・サン)、胡散臭そうなクイズ番組の司会者役の黃霑(ジェームス・ウォン)、駐車違反の男役に喬宏(ロイ・チャオ)、コック役の金帝(チン・ティ)、ホテルのお客さん役の李昆(リー・クン)など色々な方が出演されています♪
公衆浴場ではドラゴン危機一発の工場長役の陳著(チェン・チュー)も出演されていました。
シウホンさん若かった~!霑叔も若い!あと石天さんも若くて細い!

 

香港公開版と日本公開版では一部のシーンが異なります。
日本公開版では許冠英(リッキー・ホイ)たちとビーチでカード勝負をするシーンが香港公開版では洪金寶(サモ・ハン・キンポー)と陳會毅(ビリー・チャン)演じる強盗たちがビーチでギッたちに絡んでくるシーンとなっています。
このサモたちが出演しているシーンの香港公開版はDVD&BDの特典映像で観ることができます。
個人的にはサモたちのシーンは面白くて大好きです(^o^)

 

主題歌はサミュエル・ホイによる「鬼馬雙星」
挿入歌は同じくサミュエル・ホイによる「雙星情歌」です。
日本語吹き替え版だと劇中で「半斤八兩」のBGMが流れます(^^)
ミスター・ブーって感じです♪