エンター・ザ・フェニックス

エンター・ザ・フェニックス

原題 大佬愛美麗

製作 2004年

めぐちゃんの満足度 ★★★★★

 

馮德倫(スティーヴン・フォン)が監督を務めたアクションコメディ作品です。
2001年のオムニバス映画「戀愛起義」で初監督を務めたスティーヴン・フォンですが、単独での映画監督は本作が初です。

 

四字頭会のボスのルイ(陳惠敏)は組員のダイパンがホン(元彪)の組織である赤義堂の組員に殺されたことをホンに詰問すると、ホンはダイパンの死が事故だったと説明します。
納得しないルイは赤義堂の組員であるフェイガウ(陳英明)を犯人だと疑うと、フェイガウはルイに銃を向けて発砲します。
ホンはルイをかばって銃弾を受け、フェイガウが犯人ではないことが分かると、ルイは赤義堂と今後一切争うことはしないと約束します。

 

25年後。
ホンは体調が芳しくなく、息子のジョージ(吳彥祖)を香港に連れ戻すよう幹部のハチ(羅家英)に頼みます。
ハチには息子のキン(杜汶澤)がいますが、自分を父親と呼ぶことを許しません。
ホンに息子がいたことを初めて知ったハチとキンは1枚の写真とジョージがゲイであることを手がかりにジョージが暮らしているタイへ向かいます。

 

タイの住所を訪ねるとジョージのルームメイトのサム(陳奕迅)が現れ、サムをジョージだと勘違いしたハチとキンはサムに赤義堂の跡目を継ぐように頼みます。
ジョージが帰宅するとサムは事情を説明し、サムは長年の夢だった黒社会のボスになれるチャンスだと言い、ジョージになりすまそうと企みます。

 

ホンが亡くなったという連絡が入り、ハチたちはサムとジョージを連れて香港へ帰国します。
サムとジョージが恋人同士だと誤解しているキンは組員の前ではボスの威厳を保つように忠告します。

 

ルイは幹部のチャウ(馮德倫)を呼び出します。
チャウは25年前に父親のダイパンを失い赤義堂を恨んでいますが、ルイは赤義堂に手を出さないようチャウに警告します。

 

ルイには保険会社に勤めている娘のジュリー(莫文蔚)がいますが、ジュリーは父親の力で保険の契約が取れると思われていることが気に入りません。

 

ホンの葬儀が執り行われ、サムは自分がホンの息子だとルイたちに挨拶をします。
これを聞いたチャウはサムを睨みつけ、葬儀を途中で退席します。

 

ホンの遺品整理を行っているとハチは人形を見つけます。
人形はジョージが幼い頃に遊んでいたものでした。
ホンは幼かったジョージを留学させ、それ以来ホンとジョージが再会することはありませんでした。

 

ボスになったサムは組員を引き連れてクラブへ豪遊しに行きます。
クラブでジュリーを見つけたサムは2人で飲み明かし、朝を迎えると付き添いのジョージはサムたちを起こして店を出ます。

 

店の外へ出るとチャウの部下であるマン(葉山豪)が組員たちを引き連れてサムたちを襲います。
ジョージがマンたちを食い止めると、ルイの娘であるジュリーの姿を見たマンは怯み、逃げて行きます。
チャウの仕業だと睨んだハチはサムの命を守るため、しばらくサムの外出を禁じます。

 

ハチがキンに父親と呼ばせないのは親子2人が狙われて家系が途絶えてしまうことを危惧しているからです。
サッカー中継の勝敗を賭けていたキンが賭けに勝つと、キンはハチから懐中時計を貰います。

 

書類にサインをしたサムは正式に赤義堂のボスとなり、赤義堂の権力の証である剣を受け取ります。
サムのボス就任記念の食事会が行われますが、チャウが裏で手を回したため他の組織は現れず、レストランのマネージャー(鄭秀文)はシェフに撤退を呼びかけます。

 

料理人の男が料理を持って現れますが、男はチャウが雇った殺し屋(田啟文)でサムたちの命を狙います。
ジョージは殺し屋に皿を投げて動きを止め、銃の弾が無くなった殺し屋は窓から逃走を図ります。
しかしハチが逃走用のロープを切断していたため、殺し屋はそのまま窓から落下します。

 

キンは殺し屋の銃弾を受けていましたが、ハチから貰った懐中時計が弾を防いでいたため無事でした。
今後役立つ時が来ると言ってジョージはサムにナイフをプレゼントします。

 

四字頭会の組員(謝霆鋒)が赤義堂のシマで無断で商売をしていたため、落とし前をつけさせます。

 

ジュリーは保険の客であるリョン(李力持)に迫られているところをジョージに助けられて以来、ジョージに好意を寄せるようになります。
ゲイの男(李燦森)に言い寄られるほど魅力的なジョージですが、ジョージは女性に興味が無いのでジュリーは諦めます。

 

ルイはジュリーをサムの妻にしようと考えており、四字頭会と赤義堂が親戚になればシマが拡大できると目論んでいます。
結婚を承諾したサムはジュリーと親密になりますが、結婚を真剣に考えたいサムは考えを改め、ジュリーとの結婚話を断ります。

 

ジョージは命を狙われるサムを心配してタイへ帰国することを勧めますがサムは聞き入れません。

 

ジュリーはサムの反応を見てサムがジョージになりすましていることを知りますが、サムとジュリーはチャウ一味に連れ去られてしまいます。

 

ジョージが帰国の準備をしていると、ホンがジョージを留学させたのはジョージを黒社会から遠ざけるためだったとハチから聞きます。

 

サムたちが連れ去られたことを知ったジョージは、自分が本当のホンの息子だと組員たちに告げ、サムたちを救出しに向かいます。

 

ジョージはチャウの部下たちと戦い、キンはマンと戦います。
サムとジュリーの他にルイも拘束されており、サムはジョージから貰ったナイフを使って縄を解きます。

 

赤義堂の組員でゲイのデイヴィッド(李健仁)はマンを捕まえると、マンはデイヴィッドの餌食になります。

 

ジョージは赤義堂の剣を用いてチャウと戦います。
チャウに殴られて窓ガラスに突っ込んだジョージは身動きが取れなくなり、そこへサムとジュリーが加勢します。
サムはミニバイクでチャウを引きずりますが、サンドバッグに衝突して2人は投げ出されます。

 

ジョージは自分が本当のホンの息子であることをチャウに告げ、心を閉ざしていたら救われることはないと諭します。
デイヴィッドから逃げ出してきたマンはジョージの背後から剣で襲いますが、チャウは剣を制止し、ジョージたちの前から去って行きます。

 

その後、サムとジョージは帰国せずに2人が赤義堂のボスを務めることになります。
サムはジュリーをデートに誘いますが、保険の客であるチャン(成龍)と待ち合わせをしているのでジュリーは誘いを断るのでした。

 

面白くて私好みの作品です(*^▽^*)     

 

冒頭の羅家英(ロー・ガーイン)たちのかつらが似合ってなさすぎて笑える!!

 

ロー・ガーインと杜汶澤(チャップマン・トー)の親子がホント面白い(^O^)
ホンの息子の名前を「ジョーズ」と読むハチに対してキンが「ジョージだろ。」と突っ込むシーン。
これは「ジョージ」を「阻住」と漢字表記したためのギャグです(笑)
ちなみにロー・ガーインの役名は「八(パー)」なのですが、日本語版では役名が「ハチ」になっていました。
数字の8だから「ハチ」なのね。

 

サムの男たちの挽歌のパロディ最高( *´艸`)
サムがキンに口を開けろと言うシーンは下ネタなのでここでは恥ずかしくて書けないのですが、面白いです(笑)

 

吳彥祖(ダニエル・ウー)は本当にイケメンですね!
華流スターの中でもトップクラスの美男子ではないでしょうか。
ジャッキーはダニエル・ウーをとても可愛がっていて、共演も多いんですよね(*^^*)
劇中では酔っ払ったサムとジュリーに板挟みにされて、うんざりしている表情が面白い(笑)

 

陳惠敏(チャーリー・チャン)の黒社会役は役作りの必要がなく、地でいけるね(^^;)
ガチの刺青が凄いわ(;^_^A

 

葉山さんが日本人だからなのか、終盤でチャップマン・トーが日本語で「安い安い安い」と言うシーンがあります(笑)
葉山さんは広東語が堪能で凄いなぁ(*'ω'*)

 

チャウ・シンチー作品でおなじみの李健仁(レイ・キンヤン)が本作でも強烈なキャラクターです(笑)
でも楽しい♪♪

 

本作は友情出演が超豪華で香港映画好きにはたまらない演出(*'▽'*)
エグゼクティブプロデューサーのジャッキーも最後登場します♪

 

とても楽しめるコメディ作品ですが、個人的にはもう少しアクションシーンがあったら嬉しかったかなって思います。
マンが振りかざした剣をチャウが手で止めていましたが、あの勢いだったら手で止めるの絶対無理(^^;)