愛と復讐の挽歌

愛と復讐の挽歌

原題 英雄好漢

製作 1987年

めぐちゃんの満足度 ★★★★

 

黃泰來(テイラー・ウォン)監督、周潤發(チョウ・ユンファ)主演のノワール作品です。
本作は後編です。
今回も「カルチュア・パブリッシャーズ」バージョンでレビューします。

 

クォ(劉德華)の義兄であるユン(萬梓良)は出所すると徐々にシマを拡大させていきます。
クォは黒社会から足を洗ってマラッカに移住し、結婚をして長男を授かり、たくさんの養子を迎えていました。
マラッカにやって来たクォの義父(楊群)からユンの近況を聞いたクォは頭を悩ませます。

 

チャイ(周潤發)はポーイエ(劉嘉玲)との間にアンという長男を授かり、黒社会から引退して飲食店を経営しています。
敵対していたマフィアのボスであるシュ(柯俊雄)と和解したチャイは共同で商売を行っています。

 

ユンは現在もシュの部下ですが、実際はすでに手に負えない状態になっています。
シュの部下たちは次々とユンに寝返り、新年のパーティーが行われた際、ついにユンはシュを殺害します。
チャイに恨みを持つユンは虎視眈々とチャイの命を狙っています。

 

このままユンを野放しにすればチャイに危険が及ぶと危機感を持ったチャイの部下であるダイガン(林聰)とロク(成奎安)は独断でユンを潰そうと考えます。

 

クォは香港へ一時帰国し、ユンに対しチャイと対立するのはやめてほしいと頼みます。

 

ロクはユンを殺すため、清掃員になりすましてユンがいるビルへ侵入します。
ロクはビルの外にあるゴンドラからユンを銃で狙いますが、ユンの部下たちが一斉にロクを集中砲火して殺害します。

 

まるでロクが奇襲することを知っていた様子のユンに不審を抱いたチャイはダイガンの裏切りを知ります。
ダイガンはロクが奇襲することをユンに密告していたのです。

 

チャイはダイガンを問いつめると、徐々に勢力を増していくユンを恐れ、仕方がなかったと釈明します。
長年信頼してきたダイガンに裏切られたチャイはダイガンに銃を向けますが、殺さずに逃がそうとします。
しかしチャイの腹心の部下であるチュアン(吳康寧)がダイガンを殺害します。

 

このまま黙っているわけにはいかず、チャイは仲間を集めて会議を行います。
しかしすぐに警察に包囲され、チャイを逃がそうとして仲間のコン(衛青)が警察に撃たれます。
チャイは投降し、警察の監督下で自宅へ戻ります。

 

警察でありながらマフィアのチャイと長年親交のあったホウ警視(吳海添)はチャイを解放し、上層部の命令で捜査が行われたので仕方がなかったと釈明します。
強制捜査の裏にはユンの存在があり、親しいホウ警視でさえユン側につこうとしているのでチャイはホウ警視の不正を明らかにしようとすると、ホウ警視はチャイを撃ちます。
この様子を見ていたクォの義姉チュ(王小鳳)が助けに入り、ホウ警視を撃ちます。
しかしホウ警視はチュの頭を撃ち抜き、チャイはホウ警視を撃った後、チュを担いでチュアンが運転する車に乗って逃げます。
頭部を撃ち抜かれたチュは命を落とします。

 

拘留されていたポーイエは釈放され、ユンが姿を現します。
元々ユンはポーイエのことが好きで、チャイに紹介したことを悔やんでいました。
ポーイエは身勝手なユンに対し心から嫌悪感を抱いています。

 

チャイはポーイエとアンを連れてクォがいるマラッカへ行きます。
クォはチャイの身を案じてチャイを匿おうとしますが、チャイはポーイエたちをクォに預け、香港へ帰国してユンを殺そうとしています。

 

ユンは部下たちを連れてマラッカを訪れており、クォが経営している飲食店を爆破します。
義父やチャイ、クォは外にいて無事でしたが、ポーイエやアン、そしてクォの妻は爆発に巻き込まれて死んでしまいます。

 

チャイとクォ、義父は香港へ帰国します。
ユンの脅しには屈しない警察官のチョウ(李修賢)はユンを追っており、チャイはユンを殺すつもりであることをチョウに伝えます。

 

義父はユンを非難し、自分の息子であることを嘆きます。
ユンはせめてもの情けで義父がマラッカで爆発に巻き込まれないように飲食店の外へ呼び出していたことを明かしますが、義父と話し合いにならず、暴行を加えて追い返します。

 

チュアンが運転する車のトランクに隠れていたチャイとクォはユンの部下たちに発砲します。
チュアンはユンの部下たちの攻撃を食らって死んでしまいます。
抗争が始まり、チャイとクォは次々とユンの部下たちを倒していきます。

 

ユンの腹心の部下(徐錦江)はユンに対し降伏を促しますが、ユンは部下を殺害。
チャイとクォはユンを追いつめますが、クォはユンに銃を向けても撃つことができません。
ユンは容赦なくクォを撃つと、義父がユンを撃ち、ユンも義父を撃ちます。

 

チャイとユンは殴り合いになり、チャイはバルコニーからユンを火の海に突き落とすと、体に巻かれた弾丸が暴発してユンは死亡します。
チョウが駆けつけ、チャイ、クォ、義父は担架で運ばれていき、抗争は終結します。

 

なぜか日本語字幕の役名が前編と一部異なっていました(^^;)
「チャイ」は「サイ」となっていましたが、前編の役名に準じて表記いたしました。

 

最後チャイはユンに殴りかかっていましたが、銃で撃つよりぶん殴りたい気持ち分かります。
もうユンの憎たらしいこと憎たらしいこと!!
拾ってくれたチャイに反逆したり、好きだったポーイエも自分の物にならなければ簡単に殺しちゃうし、義父に暴行を加えたり、義理も人情もないんかー!!
でもアレックス・マン好演ですわ(;´∀`)
インパクトがあって、なかなかここまで演じられる役者さんって多くないと思います。

 

最後の抗争のシーンはジョン・ウーばりの激しさで、リボルバーランチャーぶっ放したり、もう戦争だよ(゚Д゚;)
でも最後にユンが落下して死ぬシーンはちょっと迫力が弱いかな。
せっかく体に弾丸を巻いていたので、もっとドカーン!!って感じで爆発しても良かったような気がします。

 

李Sirが後編では昇進していました(^ω^)
汚職していない全うな警察官です。
ユンを倒した後にチョウがチャイに駆け寄って寄り添うツーショット最高過ぎ(*´ω`*)
喋血雙雄を思い出しちゃう♪
特別出演なので出番少ないけど、最後きっちり存在感を示しています♪

 

今日仲間だった相手が明日には敵になっていたり、確固たる地位を確立しても明日には地位が陥落したり、裏切り、裏切られ、大変な世界です(+_+)