少林寺三十六房

少林寺三十六房

原題 少林三十六房

製作 1978年

めぐちゃんの満足度 ★★★★★

 

劉家良(ラウ・カーリョン)監督、劉家輝(ラウ・カーファイ)主演のカンフー作品です。
カタカナ表記だとなぜか北京語読みの「リュー・チャーフィー」と表記される輝哥。點解??

 

清王朝が支配する17世紀の中国。
清の圧政に苦しみながらも裏で反清復明運動を続ける塾長のホー・クァンハン(韋弘)。
海鮮問屋の息子のリュー・ユウダ(劉家輝)は学生ながらも反清復明の信念を持ち、活動に協力していました。
しかしユウダは清王朝のティエン将軍(羅烈)の部下であるタン・サンヤオ(唐偉成)に反乱分子だと目をつけられ、父親や友人を殺され、ユウダも重傷を負います。

 

犠牲になった友人は少林寺でカンフーを身につければ清王朝に対抗できるのではないかと言い残し、ユウダは重傷を負いながらも何とかサンヤオの追跡を逃れ、少林寺を目指します。
途中で力尽きますが、たまたま少林寺の僧たちが運んでいた野菜の荷台に紛れ込むことに成功し、少林寺に辿り着きます。

 

傷の手当てをしてもらえたユウダですが、戒律住持(李海生)は世俗の人間を寺に置いておくことはできないと言います。
しかし寺院長(胡宏達)はユウダの意志の強さを感じ、寺に置くことを許してくれます。
ユウダは「サンダ」という戒名を授かり、寺で生活することになりますが、最初は雑用ばかり。
1年が経ち、ようやく修行をさせてもらえることになりますが、あくまで僧が世俗と関わるのは戒律に反します。

 

少林寺には三十五房の修行があり、サンダは最も強い頂房から挑戦しますが、未熟なのですぐに追い出されます。
基礎の三十五房から修行を始めることにし、平衡房、臂力房、腕力房、眼力房、頭力房と順調に基礎修行をこなしていきます。
そして実戦的な拳術房、腿術房、刀術房、棍術房に挑戦し、サンダは5年で三十五房を修了します。

 

寺院長はサンダを住持に昇格させようとしますが、戒律住持は自分と戦って勝つことができれば認めると言います。
サンダは戒律住持に挑みますが、とても強くて敵いません。
武器を替えて練習し、自分に合う三節棍の武器を開発して挑み、戒律住持に認めてもらいます。

 

サンダは世俗の人に武術を教える場を設けたいと、三十六房の新設を寺院長に訴え、下山します。
数年経ってもサンヤオの悪行ぶりは変わらず、襲われている人々を見たサンダはサンヤオを倒します。

 

サンダはティエン将軍を倒すため仲間を集め、作戦を練ります。
兵士たちを攪乱させ、サンダはティエン将軍と一騎打ちとなり、見事ティエン将軍を倒します。

 

その後、サンダは三十六房を新設し、世俗の弟子たちに武術を教えていくのでした。

 

大好きな作品です(*´ω`*)
この作品の見どころは何と言っても少林寺の修行シーンではないでしょうか。
修行シーンが面白過ぎて、本来の目的を忘れちゃうぐらい!

 

役とはいえ、様々な修行をこなさなければいけないので皆さん大変だったと思います。

 

臂力房で水を運ぶシーンは、水を満杯まで入れると重過ぎるので、実際は半分しか水を入れていないと輝哥は仰っていました。
見た目は水が満杯に入っているように見せて、桶を底上げして実際は半分の重さにしているそうです。

 

腕力房で鐘をつくシーンはワイヤーを使っているそうです。あれはガチでやったら無理だと思う(;'∀')

 

私は輝哥の和尚役が凄く好きです(*´▽`*) 袈裟が似合いすぎてもうメロメロです♪
個人的には坊主頭の輝哥が好みなので、髪の毛があるとなんか違う(笑)

 

シウキョンさんも若くて超イケメン(*^-^*)  お年を召されてもイイ男だけど♪

 

悪役のイメージが強い李海生(リー・ホイサン)が住持役だったのがなんか嬉しい(^ω^)
リー・ホイサンは実際に詠春拳の達人で、劇中では詠春拳で使用される双刀のカンフーをご覧頂けます。

 

拳術房の住持役で袁小田(ユエン・シャオティエン)が出演されていました(*‘∀‘)

 

あとこの作品、端役で色んな方が出演されていて、探してみるのも面白いです。
人手がいるので、清の兵士役と少林僧役の二役されている方が多かったです。
尹發(ワン・ファット)、張華(ジョニー・チャン)、泰山(タイ・サン)、陳龍(チャン・ルン)、錢月笙(チン・ユッサン)、小侯(シャオ・ホウ)などなど。

 

劉家輝(ラウ・カーファイ)が演じた「劉裕德」は「少林十虎」と呼ばれる武術家の1人で、本作の終盤のほうで仲間になる人たちも少林十虎です。
徐少強(チョイ・シウキョン)が演じたのが「陸阿采」、于洋(ヘンリー・ユー)が演じたのが「洪熙官」、吳杭生(ン・ホンサン)が演じたのが「童千斤」です。
香港映画の題材としてよく取り入られ、映像化されています。中国でも映像化されているかと思いますが、中国の作品は分かんない(^^;)

少林十虎のメンバーは以下の通りです。

●洪熙官 ●方世玉 ●方美玉 ●方孝玉 ●胡惠乾 ●陸阿采 ●劉裕德 ●童千斤 ●李錦倫 ●謝亞福

 

劉家良(ラウ・カーリョン)の父は師匠でもある劉湛(ラウ・ジャン)、
劉湛(ラウ・ジャン)の師匠は林世榮(ラム・サイウィン)、
林世榮(ラム・サイウィン)の師匠は黃飛鴻(ウォン・フェイフォン)、
黃飛鴻(ウォン・フェイフォン)の父である黃麒英(ウォン・ケイイン)の師匠が陸阿采(ロク・アーチョイ)だそうです。

カーリョンさんってやはり凄く偉大な方なのですね('◇')