ドラゴンへの道
原題 猛龍過江
製作 1972年
めぐちゃんの満足度 ★★★★★
ブルース・リーが監督、脚本、武術指導を手掛けた主演映画第3弾です。
武術指導はリーの親友である小麒麟(ユニコーン・チャン)も手掛けております。
ブルース・リーとゴールデン・ハーベストの鄒文懷(レイモンド・チョウ)が共同で設立した協和電影公司(コンコルド・プロダクション)の第1作でもあります。
ローマで父親が経営するレストランを引き継いだチャン(苗可秀)ですが、地元の悪徳企業に目をつけられ、土地を売るように脅迫されてしまいます。
嫌がらせを受ける日々に耐えかねて香港の叔父に助けを求めると、叔父は従兄弟のロン(李小龍)を助けに向かわせます。
レストランに行き、店長のウォン(黃宗迅)、従業員のクン(金帝)、トニー(劉永)、ジミー(小麒麟)、トーマス(陳福慶)、ロバート(陳羅拔)、キュン(胡奀)たちに挨拶をするロン。
ボスの手下であるホー(魏平澳)がチンピラを引き連れて現れ、1度は引き上げますが、再び現れ、我慢の限界に達したジミーたちはチンピラと戦うことにします。
ジミーはチンピラに挑みますがノックアウトされ、ロンが戦うことになり、ロンの圧倒的な強さを目の当たりにして、最初はロンを馬鹿にしていた従業員たちはロンを一目置くようになります。
その後、気絶していてロンの戦いを見ていなかったジミーもロンの実力を知り、弟子入りを志願します。
何としてでも土地を手に入れたいボス(John Benn)はついに自らレストランを訪れ、再びロンがチンピラを倒しますが、ロンの身に危険が及ぶことを恐れたウォンはロンに帰国を促します。
自宅で狙撃を受けたロンは、男を追ってビルへ向かいますが、その間にチャンが連れ去られてしまいます。
ロンは仲間たちを連れてボスのオフィスに殴り込み、チャンを救出。
それでも諦めないボスの様子を見て、ホーは友人の武術家たちに連絡し、ロンたちを倒してもらおうと考えます。
ホーはレストランを訪れ、今までしたことを謝り、和解したいのでボスと会ってほしいと頼みます。
ホーの言葉を信じ、ロンたちがついていくと、そこには日本の空手家(黃仁植)と西洋の空手家のフレッド(Robert Wall)が待ち構えていました。
2人の空手家を倒しますが、なんとウォンがトニーとジミーを殺害。
ウォンは大金を手に入れるために店を売るつもりでしたが、予想以上に強いロンがやって来たことで計画が台無しなってしまったのです。
逃げるホーを追いかけてコロッセオにやって来たロンの前に、アメリカの空手家コルト(Chuck Norris)が現れます。
死闘の末、コルトを倒したロンはホーを追いかけるとボスが現れ、作戦をしくじったホーとウォンを殺害します。
しかしすぐに警察が到着し、ボスは連行されて行きます。
役目を終えたロンは香港へ帰国するのでした。
リーの主演作品の中で1番好きな作品です♪
コミカルだったり、照れたり、すねたり、笑顔だったり、様々なリーの表情を観れるのが嬉しいです(*^^*)
空港でチャンを待つ間に知らないおばさんにガン見されたり、言葉が分からないので大量のスープを注文しちゃったり、世間知らずなので誘われるまま女性について行っちゃったり、リーが可愛過ぎます(*^▽^*)
クン(金帝)が空手を毛嫌いするシーンでは、ロンが「流派は関係ない」と説いています。
どんな拳法でも極めれば強いし、鍛錬しなければ弱い。
流派に捉われて杓子定規な鍛錬をしていると柔軟な戦い方はできないというのがリーのセオリーです。
かっこいい…(*´▽`*)
ダブルヌンチャクでチンピラと戦ったり、銃に対抗するために飛鏢(投げ矢)を作ったり、腰馬合一を駆使した強烈なキックなど、リーの見せ場が満載です☆
日本の空手家という設定ですが、ネイティブの日本人ではないので、「おまいはトン・ロンかぁ~?」という物凄いイントネーションの日本語が飛び出します(;'∀')
ウォン(黃宗迅)は「精武門」に引き続き、裏切者の役です(^^;)
ロンと戦う相手は「ヤングマスター 師弟出馬」でジャッキーと死闘を繰り広げた黃仁植(ウォン・インシク)、「燃えよドラゴン」でリーの妹の敵役であるRobert Wall(ロバート・ウォール)、空手や柔道・テコンドーなどの有段者で俳優や社会活動など多彩な活動を行うChuck Norris(チャック・ノリス)
香港映画に出会うまで私は全然存じ上げなかった方たちですが、香港映画を通じて様々な達人を知ることができるのも楽しみのひとつですね(^ω^)
ロンとコルトがコロッセオで戦うシーンは香港のセットだそうです。
やはりコロッセオでは撮影許可が下りなかったんですかね。
ウォーミングアップのシーンで突如別フィルムに切り替わるところもありますね。
「猛龍過江(マンロンクオコン)」は日本語にすると「ドラゴン、海を渡る」というような意味です。
英題は「The Way of the Dragon」なのですが、それだと邦題が「ドラゴンの道」のほうがしっくりきます。
もし「The Way to the Dragon」だったら「ドラゴンへの道」のほうがしっくりきますね(・ω・)