無問題2

無問題2

製作 2002年

めぐちゃんの満足度 ★★★★

 

錢嘉樂(チン・ガーロ)監督、ナインティナイン岡村隆史主演のアクションコメディ映画で、「無問題シリーズ」の第2弾です。
前作との話の繋がりはありません。
主な舞台は香港ですが、製作は日本です。

岡村氏が香港映画で主演を務めるのは2回目ですが、香港映画出演ですと3作目となります。
第1作目は主演を務めた「無問題」
第2作目は本作でプロデューサー・脚本を務めた梁德森(サム・リョン)の初監督作品である「大混乱 ホンコンの夜(男人三十攪攪震)」という作品に出演されています。
ちなみにこの作品の主演は日本人俳優の田口浩正です。

 

中華料理店で働いている健介(岡村隆史)はパチンコ屋の1万人入場記念として香港旅行をプレゼントされます。

 

香港では日系企業の太田グループの社長である浩夫(笑福亭仁鶴)が亡くなり、弟の一夫(菅田俊)が社長の座を狙っていますが、浩夫の遺言書には浩夫の養女である由美子(酒井若菜)が全資産を相続し、由美子が成人するまで一夫と2人で太田グループを管理するように記載されていました。

 

会社の資産と社長の座を手に入れたい一夫は由美子を邪魔だと判断し、香港マフィアのボスであるベン(鄒兆龍)に由美子の暗殺を依頼します。
太田グループがスポンサーになっているジュエリーコンベンションの会場に由美子がモデルとして出演するので、その際に由美子を暗殺するように仕向けます。

 

香港にやって来た健介はホテルで何者かに気絶させられてしまいます。
健介を気絶させたのは無影門武術の伝承者であるラムガオ(元彪)とラムガオの妹のラムトイ(盧巧音)で、健介をある人物と間違えて攻撃してしまったため、お詫びに食事をごちそうすると言います。
ラムガオたちは沖縄で武館を開いていたため少しだけ日本語を話すことができますが、健介が高級料理ばかり注文したため結局ラムガオたちはお金を払わずに逃げ出します。

 

ホテルの支配人が部屋の鍵を間違えて健介に渡してしまい、健介は気づかないまま他の客の部屋に入ると、部屋にいたモウテイ(元振)という男に襲われます。
もみ合っているうちに健介はモウテイを気絶させると男が現れ、健介をモウテイと勘違いした男は健介をマフィアに引き渡します。

 

ベンの手下のワンライ(黎耀祥)は健介に由美子を殺害するように指示しますが、広東語が分からない健介は訳も分からず承諾します。

 

コンベンションの会場に到着した健介は由美子を見て心を奪われます。
一向に健介が暗殺を実行する素振りを見せないので痺れを切らしたワンライは会場にいた部下に由美子の暗殺を指示します。
銃声がすると会場は騒ぎになりますが、健介が由美子を守り暗殺は失敗します。
一夫は表面的には由美子のことを心配しますが、裏では再び由美子の命を狙います。

 

一方、ホテルで健介に気絶させられたモウテイは健介に復讐を誓います。

 

健介は由美子のボディーガードをすることになりますが、由美子に好意を持っている警察官のドニエル(李燦森)は2人が仲良くしているのが気に入りません。
健介とドニエルが張り合っているうちに由美子がワンライたちに連れ去られ、誘拐に気づいた健介は急いで後を追います。

 

バスで逃げるワンライたちから由美子を救出する健介ですが、誤ってベンの車に乗り込んでしまい結局由美子は連れ去られてしまいます。
健介は銃を持たされて道端に放置され、健介を発見した警察官たちによって逮捕されてしまいます。

 

ラムガオとラムトイは警察署に侵入して拘束されている健介を連れ出します。
弾みで健介とキスしてしまったラムトイは健介に惚れてしまい、ラムガオはホテルにいたモウテイについて話し始めます。
モウテイはラムガオの師弟でしたがモウテイは道を踏み外して現在は殺し屋をしています。
ラムガオは師匠との約束で無影門の教えに背いたモウテイを20年追っているのです。
健介には全く関係ない話なのでラムガオたちから逃げようとしますが、モウテイを捕まえるためには健介の協力が必要だと言います。

 

ラムガオが読んでいた新聞に由美子の記事が掲載されており、ラムガオに翻訳してもらうと太田グループの記者会見が行われることを知ります。
ラムガオは健介を引き止めますが、ラムトイはラムガオを殴って気絶させると、2人は変装をして記者会見の会場へ向かいます。

 

思惑通り社長に就任するつもりの一夫でしたが、ワンライたちが現れて記者会見は中止となります。
なんとベンは由美子に催眠をかけて洗脳し、太田グループを乗っ取ろうとしているのです。
一夫は始めからベンたちに騙されており、ワンライは一夫の不正が記録されたメディアを突きつけて一夫を強請ると、一夫はこれ以上何も言えなくなってしまいます。

 

ベンたちと一緒にいた由美子を発見した健介は由美子を助けようとしますがベンに叩きのめされてしまいます。
由美子を助けられず喪失感から腑抜けになってしまった健介に対しラムトイは泣きながら想いをぶつけます。

 

しばらくすると健介は食事ができるまで回復します。
健介はラムガオからカンフーを教わることになり、酔拳や無影門の秘技、気の扱い方などを習います。

 

一方、監禁されている由美子は催眠が解けてドニエルに電話で助けを求めますが、一夫を人質にされてしまったため、警察が到着してもベンたちの言いなりになるしかありませんでした。
一夫は由美子に対して酷い仕打ちをしたにも関わらず由美子が助けてくれたことを疑問に思います。
一夫に何かあった時は力になってほしいと生前に浩夫から言われていた由美子は血の繋がりは無くても家族を大切にしようと考えていました。
自責の念に苛まれた一夫は心を入れ替えて由美子に謝罪をします。

 

修行中の健介は公園にやって来ると、降格になったドニエルがいて捕まります。
さらにモウテイが現れ、健介とドニエルは襲われますが、ラムガオが助けにやって来ます。
ラムガオはモウテイと戦いますが負傷して動けなくなり、健介が代わりに戦います。
酔拳を使う健介ですがモウテイには通用せず、無影門の秘技で精神を集中させ、気を放ってモウテイを倒します。

 

ドニエルから由美子が捕まっているという話を聞いた健介はラムガオに助けを求めますが、モウテイを倒したラムガオは使命を終え、自由を求めて去って行きます。

 

健介とドニエルはベンの屋敷に侵入しますが、あっさり手下に捕まってしまいます。
ベンから銃口を向けられて絶体絶命の健介の元にラムトイが助けに現れます。

 

健介とラムトイは協力してベンに立ち向かいますが、強敵のベン相手に苦戦します。
ドニエルは由美子を助けようとしますが、ワンライから浮き玉を投げつけられます。
由美子は浮き玉を網ですくってドニエルに投げると、ドニエルは浮き玉を蹴ってワンライに当てて気絶させます。

 

2人がかりでもベンに敵わず、ラムトイはベンの動きを止めている間に健介を逃がそうとします。
徐々にラムトイの想いに心を動かされた健介は、逃げずに精神を集中させて気を溜め、勢いをつけるためにバールをお尻に刺して気を放出します。
気を食らったベンは遠くへ飛ばされてしまいます。

 

マフィアから由美子を救出し、一件落着です。
由美子は社長に就任し、健介と婚約をしますが、ラムトイが忘れられない健介はラムトイの元へ向かうのでした。

 

実はあまり期待しないで観たのですが、観てみたら結構面白くて私好みの作品でした(*^^*)
細かいツッコミどころはありますが楽しめます♪
キャストの力が大きいかもしれない。

 

「無問題」は本来「冇問題」と表記するのが正しいのですが、日本では「冇」という漢字を使用しないので、「無問題」という表記になっているのかと思います。

 

六平直政角替和枝田口浩正矢部浩之笑福亭仁鶴松本志のぶ、長井律子、春日井静奈など、日本の俳優・芸人・落語家・アナウンサーがカメオ出演しています。
長嶋一茂氏も出演しているのですが、なぜかアンクレジットでした。
岡村氏の相方の矢部浩之氏は映画「メッセンジャー」のパロディだそうなのですが、私は観ていないのであまりピンと来ない(^^;)
曾志偉(エリック・ツァン)がカメオ出演してるのは驚いたなぁ(・∀・)

 

元彪もサム・リーも日本語のセリフを覚えるの大変だっただろうなぁ。
特にサム・リーは結構日本語のセリフが多かったので苦労されたかと思います。

 

本作について下調べしないで観たのでまさかコリン様が出演されているとは思わなかった!!
驚きと嬉しさ爆発(*´▽`*)
一夫からの依頼を引き受けたマフィアのボス演じるコリン様が日本語で「大丈夫。」って言うんですけど、それが可愛くてめっちゃキュンときた(*'ω'*)
あと由美子の肩を抱き寄せて頭にキスするシーンがあるんですけど、めちゃくちゃ羨ましい(*´Д`) いいなー。
女を操るなんてとんでもない悪人なんですけどコリン様が魅力的で惹かれてしまう…。いかんね(笑)

 

黎強根(ロッキー・ライ)がベンの部下役で出演されていたのですが、戦うシーンは無かった(..)

 

一夫がベンとワンライに浩夫のビデオテープを見せるシーンがあるんですけど、2000年の始めってまだビデオテープなのね。
90年代にはDVDが既にあったと思うんだけどまだそんなに普及してなかったのかな。

 

一夫は由美子の暗殺をどんくさい奴に依頼させようとしていたけど、暗殺をどんくさい奴に任せちゃダメでしょ(゚Д゚;)

 

健介の自殺を止めようとしてラムガオの脚にナイフが刺さってたけど、大丈夫なんか(;'∀')

 

由美子は自分を暗殺しようとしていた一夫を助けてあげるなんて、寛容過ぎるわ(T_T)

 

健介はずっと香港に滞在していたけど、パチンコで招待された香港旅行でそんな長いこと滞在できないでしょ(笑)
まぁこの作品はそんな細かいことを気にしてはいけません(´∀`)

 

ジョン・ウーマトリックス、ポリス・ストーリー、羊たちの沈黙酔拳ベスト・キッドグリーン・デスティニーなどパロディが満載(*^▽^*)
グリーン・デスティニーの音楽を務めたヨーヨー・マのパロディで、羅家英(ロー・ガーイン)がマー・マーヨ役としてカメオ出演されています(笑)
一瞬の出演なのに面白過ぎ( *´艸`)
羊たちの沈黙レクター博士のパロディは私は観てないからそんなにピンと来ない(^^;)