ヒーロー・ネバー・ダイ
■原題
眞心英雄
■製作年
1998年
劉青雲&黎明主演(W主演かな?)、杜琪峰監督のノワール作品です。
初めてこの作品を観た時「こんなかっこいい映画があるのかー!!」と、
度肝を抜かれました。私の香港映画ベスト10に入りますね。
テーマ曲は坂本九氏の「上を向いて歩こう」です。
海外だと「SUKIYAKI」と呼ばれています。
こうして聴いてみると、坂本氏が歌うのとは
また違った雰囲気でなかなか良いですね(*^^*)
in タイ
林雪発見☆ 構成員です。
ロンゲストナイトのレビューの時にも書いたけど、痩せてるね(;^ω^)
ペイ(任世官)
マフィアのボスです。
なんかこの任世官、すっごい鳩山由紀夫氏に似てるんだけど!!
若い頃はそう思わなかったんですけどね(^^;)
ジャック(黎明)
ペイが雇っている殺し屋です。
香港四大天王の1人で、歌手兼俳優をされています。
ちなみに他の香港四大天王は「劉德華」「張學友」「郭富城」です。
私、黎明ってそんなにときめく役者さんではないのですが、
この作品の役はメチャクチャかっこよくてハートを奪われました(*´▽`*)
って今まで何人にハート奪われてんだ私( ̄▽ ̄;)
対立するマフィアの抗争が続いており、
ペイはその行く末を予言者に頼る始末。
予言者は7月までにケリをつけろとペイに暴行します。
ジャックは銃を取り出して辺りの物に発砲すると
外で待機していた部下達が駆けつけます。
ジャックは予言者に銃口を向け、
「未来が予言出来るなら自分が銃を撃つのかどうか分かるはずだ」と言い、
自分が撃つかどうか当てろと言います。
予言者が「撃たない」と答えると、ジャックは予言者の足を撃ち、
占いなど無意味だと言い放ちます。
タイへ入国する前。ペイを乗せ、車で移動するジャック達。
そこへ対立するマフィア達が現れ、銃撃戦になります。
ガードレールに突っ込んで吹っ飛んだ敵の頭を
ジャックが回収するシーン、怖っ!!
チャウ(劉青雲)
ペイと対立するマフィアのボス、
チョイが雇っている殺し屋です。
チョイの紹介は後ほど…
圧倒的な存在感で、善人、悪人、コメディ、
何でもこなせる素晴らしい役者さんです。
ウエスタンハットに葉巻がイカすね♪
ちなみにこのウエスタンハットは
日本ではよくテンガロンハットと呼ばれますが、
正式にはこの形の帽子はキャトルマンと呼ぶそうです。
形が少し違うんですよね。
ジャックに照準を合わせるチャウ。
撃とうと思えばいつでも撃てるとばかりに挑発的に照準を当て続けます。
ジャックは撃たないって分かってるんだろうね。
所作がかっこ良すぎだー!!!
結局ジャックを撃たず、チャウは車のガソリンに発砲し、去って行きます。
ジャック達はチャウの部屋に侵入し、荒らします。地味に嫌だな(;'∀')
フェイ(王天林)
詳細な役柄は不明ですが、2人にとっての仲介人的な存在でしょうか。
王晶のお父様です。親子で名監督☆
役者としても杜琪峰作品によく出演されていましたね。
チャウはフェイに電話をかけ、
フェイを通してジャックと罵り合います。
2人のいがみ合う様子が楽しい♪
フェイは会って話し合ったらどうかと2人に促します。
バーにやって来たチャウとジャック。
挨拶代わりに互いの車をぶつけ合います。
ポウ(元彬)
バーのマスターです。
ジャッキー達と同じく中国戯劇学院出身の七小福のおひとりです☆
わりと杜琪峰作品の出演が多いですね。
ちなみに精鋭メンバーの「七小福」って
必ずしも同じメンバーじゃなくて、毎回メンバーが変わっていたそうです。
先日レビューした「無問題2」に出演されていた「元振」も
七小福のメンバーだったそうで(私も最近知ったんですけど)
20人ぐらいいるのかな、正式な人数は分かりません。
分かる方がいましたら教えてください(*^^*)
チャウがワインをジャックにぶっかけると
お返しにチャウのワイングラスを引っくり返し、
コインでワイングラスを割り合ったり、
チャウとジャックの小競り合いが面白い!!!
やってる事は子供じみてるのにメチャクチャかっこよく見えてしまいます!!
私の稚拙な文章ではこのかっこよさが伝わらないのが残念!
これは是非実際に作品をご覧頂きたいです('ω')ノ
勝負はジャックに軍配が上がり、
ちょっと悔しそうにするチャウが可愛い♪
フィオナ(梁藝齡)
チャウの彼女です。
役名が分からなかったので彼女の
イングリッシュネームで表記させて頂きます。
ヨーヨー(蒙嘉慧)
ジャックの彼女です。
こちらも役名が分からなかったので彼女の
イングリッシュネームで表記させて頂きます。
この方は「暗戦 デッドエンド」で
華仔とのバスでのやり取りが印象的でしたね~。
2人の彼女がワインを持ってやって来ます。
今度は互いのワインを張り合い、
チャウはポウにどちらのワインが優れているか尋ね、
ワインを手に持たせて劣っている方を床に落とせと言います。
ポウが困っていると、フィオナが1本は今日飲んで
もう1本はこの次に飲もうと提案します。
ポウ、助かったね(^^;)
彼女はワインに2人の名前を書いておくように言います。
冒頭のシーンで登場した2人のボトルキープワインです。
ジャックと付き合って日が浅いヨーヨーはフィオナに
男性との接し方を尋ねると色々教えてくれますが、
2人は敵同士なので友達にはなれないと言います。
チョイ(方平)
ペイと対立するマフィアのボスです。
チャウはタイへ向かい、チョイにペイを始末し損ねた事を報告すると
チョイはペイが将軍に会う前に消すように命じます。
予言者の元へやって来たチャウ達。
ジャックと同じように
「未来が予言出来るなら自分が撃つかどうか分かる」と言い、
予言者の足を撃ちます。
ジャック達もタイへ入国し、宿に向かいます。
命を狙われているペイは落ち着かない様子で、
ジャックの物音にもビビる始末。
弱気のペイに対し、チョイを殺すと決めたのだから
今更弱腰になってもらっては困ると苦言を呈します。
ペイは銃を渡すように言い、ジャックが銃を渡そうとすると、
天井に敵の気配を感じ、銃撃戦が始まります。
次々と倒れる部下達。
そしてついに対峙するチャウとジャック。
互いに撃ち合い負傷し、両者ダウン。
ペイは倒れたチャウの脚に発砲し、ジャックにも暴行を加えます。
って仲間なのに最低だこの人!!
でもペイの極悪非道ぶりはこれに留まらないんだよね。
ペイは1人でその場から逃げ出します。
フィオナはチャウが運ばれた病院へ駆けつけます。
ヨーヨーも同じく入院しているジャックの元へ駆けつけます。
2人とも何とか一命は取り留めました。
チョイは将軍の所へ行きます。
そこにはペイもおり、将軍はシマを元に戻し、
抗争を終結するように2人に命じます。
これにて和解が成立。
わりとあっさり和解しちゃうのね(^^;)
二大マフィアが手を組み、巨大組織の誕生です。
ジャックの生存を知った刺客が病院へ忍び寄ります。
これに気付いたヨーヨーは急いでジャックをストレッチャーに乗せ逃げます。
刺客は執拗に迫り、ヨーヨーは遺体安置室に逃げ込み、
眠るジャックを遺体保管庫に隠します。
しかし外から火を放たれてしまいます。
亡くなった部下達の家族がペイに抗議しようと側近に詰め寄りますが
聞き入れてもらえず、代わりに養育費を乱暴に手渡されます。
これが極道なのよね。
チャウの命は助かりましたが、
両脚を切断しなければ命にかかわると医者に言われ、
フィオナは手術に同意します。
異国の地に来てお金が無い為、薬を万引きして
愛するチャウの為、献身的に世話をするフィオナ。
両脚を失ったチャウはすっかり生気が失われていました。
フィオナは体を売って密航の話を手に入れ、チャウと香港へ帰国します。
一方、手を組んだチョイとペイは
経営するクラブの開店パーティを行っています。
チャウを乗せた車椅子を押してクラブへ入るフィオナ。
これに気付いたチョイは何故今更戻ったのだと怒りを露わにし、
部下に八つ当たりします。チョイも本当最低だな~(;´∀`)
誰の為に闘ったと思っとるんじゃー!!
フィオナはチャウが組の為に命をかけて尽くしたのに、
使えなくなればお払い箱かと怒りをぶちまけます。
何を言っても聞き入れてもらえず、追い出されてしまいます。
車椅子が壊れても台車にチャウを乗せて再びクラブへ向かいます。
しかしブチギレたチョイがついにフィオナを殺害してしまいます。
これによって腑抜け状態だったチャウに火がつきます。
愛する女を殺られてここで黙っていたら男が廃る!!
台車を改造し、物乞いで資金を稼ぎ、復讐の機会を窺います。
ジャックは火を放たれた際、遺体保管庫に入れられていた為無事でした。
体もすっかり回復しタイで働いていました。
てかあれだけ撃たれて少しも後遺症が無いのがちょっと引っかかる(^^;)
チャウの現状を雑誌を見て知るジャック。
チョイの車を見つけ追いかけるチャウ。
ビルを見上げ、そこから狙撃しようと目論みます。
狙撃の為、トレーニングを行い、ゴミ集積場で狙撃の訓練もします。
ジャックの家に女性達がやって来ます。
そこには火を放たれて全身に火傷を負ったヨーヨーがおり、
その姿を見た女性達が叫ぶと、ジャックは女性達を追い返します。
ヨーヨーを連れて出かけようとすると、
香港から届いたFAXを女性から受け取ります。
FAXにはチャウとジャックのボトルキープワインの画像が…
時は満ちた…
チャウ、ビルを上り、いよいよ復讐の時!!
食料を持ち込み、機会を窺います。
そしてついにチョイ達が現れ、
狙撃しますが標識の柱に阻まれ、狙撃失敗! 何たる不運!!
狙撃に気付いたチョイの部下達がビルへ向かいます。
ロープを使いビルから脱出しようとするチャウですが、
部下達に見つかり撃たれてしまいます。
何とか逃げ出し、ポウのバーへ向かいます。
1杯酒を飲み、「SUKIYAKI」をリクエストし、立ち去るチャウ。
再びビルへ向かいます。
今度はチョイ達がポウの店にやって来ます。
ポウを殴りつけ、2人がボトルキープしたワインを持って来るように強要。
ポウはチョイ達の言う事に従い、ワインを出します。
挙句の果てに部下達にポウの店を破壊させるチョイ達。
何回も言うけど、本当最低だわ(;´Д`)
ジャックと夕日を眺めるヨーヨーは
幼い頃から容姿には自信があり、年老いて醜くなるのを恐れ、
30歳までには死にたいと考えていた事を話します。
全身火傷を負い、今まさにその願いを叶えたいとジャックに頼むヨーヨー。
ジャックはヨーヨーの言う通りにします。
でも私、ジャックはヨーヨーが邪魔になったわけではなく、
愛していたと思う。苦渋の選択だったけど、
彼女の思いを叶えたんだと思う。賛否分かれる行動ではあるけど。
ジャックは自宅へ戻ると人の気配を感じ、
氷を溶かして時間差で空き瓶を倒して物音をさせると、
病院にやって来た刺客達が姿を現します。
ジャックは2人の刺客を殺害。
そしてポウの所へ7月21日に丸をつけたFAXを送ります。
それは決戦の日です。
再びチョイが現れますがチャウは撃ちません。
というか撃てないのです。
何故ならばすでに死んでいるからです。
脱出の際に撃たれたのが致命傷だったんだな(T_T)
ジャックがタイから帰国します。
フェイに電話でこれからチャウとひと暴れするので、
余計な邪魔が入らないように手を回すように頼みます。
事前にチョイの店に死んだ部下達の棺を置いて宣戦布告。
これに気付いたチョイ達は警戒します。
チャウを乗せた車椅子を押しながらやってくるジャック。
最後の銃撃戦です。
ジャック、捨て身の攻撃!どれだけ撃たれようが関係ねぇ!
彼は死など恐れてないのです!
この黎明、本当かっこいいわ(*´Д`)
ガラスが粉々に割れて散っていく映像が美しいわ~、好き♪
互いに負傷し、チョイとペイも倒れます。
最後はジャックがチャウの手に持たせた銃でチョイにとどめをさします。
この2人の関係性、絶妙!
チャウの手で復讐を果たし、ジャックも力尽きるのでした。
劇終。
エピローグ…
チョイ達に飲まれたと思っていた2人のボトルキープワインは、
実はポウが機転を利かせてボトルをすり替えていたのです。
ポウ、やるぅ~!!
チョイ達に大事なワインを飲まれてたまるかってんだ!!
最高です。傑作です。
冒頭で私の香港映画ベスト10に入ると書きましたが、
杜琪峰作品に限ればナンバーワンかも。
そういえばノワールとかギャング映画を観ていると、
屌(F●●K)とか、仆街(くたばれ)とか、冚家剷(家族全員死ね)とか、
下品な罵り言葉がバンバン出て来て、
こういう言葉ほど覚えちゃうんですよね(^^;)