クレージーモンキー 笑拳
■原題
笑拳怪招
■製作年
1979年
日本では「ドランクモンキー 酔拳」「スネーキーモンキー 蛇拳」と続いて
カンフーコメディ・モンキーシリーズの第3弾として公開されました。
「カンニングモンキー 天中拳」という作品もありますが、
こちらは日本で酔拳や蛇拳がヒットした後に公開されたそうです。
ジャッキーが立ち上げた豊年影業の製作で、初監督作品でもあります。
当初は「ドラゴン危機一発」などの監督である「羅維」作品として
製作される予定でしたが、意見の対立やら一悶着あって、
ようやく完成させた初監督作品だそうです。
追手に狙われる行意門派の門徒達。
ヤム(任世官)
行意門派の開祖であるチェンに反逆者の汚名を着せた悪人です。
吹き替え版だと朝廷に寝返った裏切り者って言ってましたね。
老け役ですね(^^;)
私が初めて任世官を観た作品がこのクレージーモンキーです。
この頃はまだ鳩山由紀夫っぽさがない感じ(笑)
ヤム率いる悪の集団はチェンの居場所を言えと脅しますが、
従わなかった為、門徒達は殺されてしまいます。
チェン師匠(田俊)
行意門派の開祖です。
こちらも老け役ですね(・∀・)
ロン(成龍)
チェンの孫です。
ジャッキーと田俊ってそんなに年離れてないですよね(^^;)
お調子者で少々自信過剰な所があるロンは
いつもチェンに怒られています。
拳法を見せてみろと言われ、ロンが見せると、
チェンは嫌味で動きが速すぎて分からなかったと言い、
今度は基本の技を見せてみろと言います。
しかし下半身がヘロヘロで怒られ、逆立ちしろと命じられ、
股に茶碗をのせられてしまいます。
割ったらご飯が食べられなくなってしまうので、
落とすわけにはいきません。厳しい師匠です(^^;)
チェンが人形(しんこ細工っていうんでしたっけ?)を
売っている間、ロンはこっそり賭博場へ行きます。
最初は負けてしまいますが、
他人の賭けにアドバイスした所、見事に勝ちます。
しかしこれが面白くない賭博場の男達はロンをつけ狙います。
鉄頭(馬場)
左の男性です。
大熊(鄭富雄)
真ん中の男性です。
石の玉子(王耀)
右の男性です。
3人とも個性的でホントいいキャラしてる(´▽`)
商売の邪魔をするなと言いがかりをつけロンを襲いますがとても敵いません。
石の玉子はひっくり返され、大熊は投げ飛ばされ、
鉄頭は逆立ちにされて頭で地面に穴を開けられてしまいます。
賭博場の男達を倒し帰宅するロン。
儲けた金で買った酒を飲んだチェンがいつもの酒より美味しいと言い、
金はどうしたのだとロンに尋ねます。
ロンは拾ったと嘘をつきますが、
チェンにそんな嘘が通用するはずもなくまた怒られます。
罰として地獄の特訓です。
短い棍を使っても長い棍を使ってもチェンには敵いません。
棍の長さが問題なのではなく、使う人の実力次第なのです。
チェンは素性がバレてしまうので、
フラフラ遊んで人前で拳を見せては駄目だと、
真面目に仕事をするように言います。
ロンは仕事を求めに葬儀屋に行きます。
葬儀屋(石天)
この表情、もう最高です(笑)
葬儀屋の店主は人の身なりを見て棺のグレードを決めるように教育します。
店に置いてある1番高い棺は店主用ですが、
言い値次第では売ってもいいと言います。
実際に棺に入って居心地を確かめる店主。
お前も入ってみろと言われ、ロンが入ると棺が倒れ、
店主は棺の中に閉じ込められてしまいます。
助ける為に持ち上げようとしますが、
重くてとても無理なのでそのまま逃げます。えーーーー!!
っと、石天の出番はこれだけです(笑)
ちょっとの出演だけど、やっぱり楽しい♪
ロンを探す賭博場の男達。
ロンを見つけると手のひらを返したようにペコペコして、
「おいしい話」があると言って自分達のボスに会って欲しいと
お願いすると、半信半疑ながらも男達についていく事にするロン。
五門の道場主(李昆)
この方はこういうコミカルな役が本当にハマりますね(*‘∀‘)
道場主は毎月金を払うので拳法を教えて欲しいとロンに頼みます。
大金を提示されますが、チェンの事が気がかりで悩むロン。
すると道場主は名前を伏せて活動すればいいと提案し、
ロンは引き受ける事にします。
とりあえず仕事が決まってひと安心。
「五門」の看板を見るや否や、名前負けしているとケチをつけ、
ロンは道場の名前を「行意門」に変えます。
すると早速道場破りがやって来ます。
道場破りの相手をするのもロンの役目です。
最初の道場破りは有名道場の用心棒で、
大勢の門下生を抱えており、倒せば門下生を引き抜けると言う道場主。
大金を提示してロンを闘わせます。
正体がバレないように変装して闘うロン。
あっさり最初の道場破り(金世玉)を倒します。
しかしすぐさま新たな道場破りがやって来ます。
ジョン(程天賜)
この身なり、ドラゴンボールで悟空達が初めて天下一武道会に
出場した時のヤムチャにそっくり!!
鳥山氏はここからインスパイアされたのでしょうかね?
刀使いのジョンに手こずるロン。
初めは見た目が弱そうだと2割引きの報酬で引き受けましたが、
どんどん報酬額をつり上げます。
すると序盤に苦戦していたとは思えないほど最後はジョンを圧倒します。
金の力って凄いね(;・∀・)
ロンが道場で用心棒をしている事など露知らず、
チェンはロンが真面目に働いていると思い込んでいます。
絶え間なく道場破りがやって来ます。
次なる変装は、まさかの女装です!! 可愛い(*^▽^*)
香港版シティハンターの春麗を思い出すわ(*‘∀‘)
相手はロンにメロメロになってセクハラをしようとします。
それをうまくかわし攻撃するロン。
しかしカツラが取れて男だとバレてしまいます。
詰め物のおっぱい(梨かな?)をぶん投げて道場破りを倒します。
一方、ヤム達はチェン捜しに躍起になっています。
ヤムの部下が行意門の看板を掲げた道場があるという噂を口にします。
チェンはロンが稼いだ金が地面に埋めてあるのを発見します。
手紙が添えられており、チェンの為に稼いだ金だと書いてありました。
その後も、次々と挑戦者を倒し続けるロン。
しかしついにチェンが道場にやって来て、
ロンが用心棒をしている事がバレてしまい、
ヤバいと思ったロンはダッシュで逃亡します。
しかし今度はヤム達がやって来て、道場主にチェンの場所を聞き出します。
家に帰れず道端で横になるロン。
ヤム達が通りかかり、チェンの家を尋ねられたので、
悪い奴らだとも知らずに教えてしまいます。
ついに居場所を突き止められたチェン。
ヤムは容赦なく襲いかかって来ます。
そこへ帰って来たロンが異変に気付き、
チェンを助けようとしますが謎の男に止められます。
抵抗空しくチェンはヤムに殺されてしまいます。
怒り、悲しむロンに謎の男は全てを説明します。
麒麟(陳慧樓)
麒麟は自分がチェンの友人である事を告げると、
ロンは友達なのに何故見殺しにしたのだと怒りを露わにします。
助けたくとも自分は年なのでとてもヤムには勝てず、
かといってロンでは未熟なのでこれまた勝てないと、
復讐をするならば時機を見極めろと言う麒麟。
祖父を失い落ち込むロン。
麒麟はちゃんとご飯を食べるように促しますが、
食べようとすると邪魔されます。これも修行かな?
そういえば中華圏って「箸渡し」の文化はないんですかね?
食べ物を箸と箸で奪い合うシーンがあるんですけど、
これは日本だとNGですからね。
本格的に麒麟の修行が始まります。
厳しい修行に明け暮れる日々。
体を酷使したせいで喉を痛めてしまうロン。
そこで今日はいつもと違った修行をしようと提案します。
玄関から出る事が出来れば合格というものです。
ロンが必死に家の外へ出ようとするのを邪魔する麒麟。
ツボの上でバランスを取るのが楽しい♪
やっぱ修行のシーンって面白くて大好き(*'▽')
町へ出かける麒麟とロン。
人形を売る店主を見て祖父を思い出していると鈴の音を耳にして、
チェンを殺した奴だと辺りを探し回りますが、鈴の音の正体は風鐸でした。
しかしすぐにヤム達が通りかかり、ロンは突撃します。
ヤムに何者だと問われますが、
喉を痛めているので声が出せず、言葉が通じません。
怒りに任せてヤムに挑みますがとても敵いません。
そこへ麒麟が現れロンを止めます。
麒麟は自分の孫が無礼な事をして申し訳ないとヤムに謝り、立ち去ります。
しかし麒麟の顔に見覚えがあったヤムはすぐに後を追います。
麒麟は怒りに任せてがむしゃらに突っ込んでも復讐は果たせないと、
もしロンがチェンの孫だと知られていたら殺されていたと言います。
これからもっと修行をしなければならないと言いますが、
それでも勝てる確率は五分五分だと予想。
麒麟は新たな技を伝授します。
自分の感情をさらけ出し、敵を翻弄させる技です。
劣勢を跳ね返す「喜び」
敵に挑む「怒り」
攻撃をかわす「哀しみ」
敵の弱点を突く「楽しみ」
家に帰ると麒麟の姿がありません。
麒麟はついにヤム達に見つかり、絶体絶命のピンチ!!
そこへロンが現れ、ヤムの手下達と闘います。
20代のジャッキー、動きがキレッキレ!!
観ていてホント気持ちがいいですね(・∀・)
この髪の毛切られるシーン、
ドラゴンボールで悟空が桃白白と闘う時のシーンに似てる(・∀・)
3人の手下達を追いつめますが、麒麟を人質に取られてしまいます。
しかしこれに動じないロンは容赦なく手下達を倒します。
そこへついにヤムが現れ、残っていた手下を殺すとロンはヤムに挑みます。
ロンが自分はチェンの孫だという事を告げると、
ヤムはロンを殺すつもりで襲いかかって来ます。
やはり強いヤム。
がむしゃらなロンを見て、ヤムは少し冷静になれと余裕のアドバイス。
この言葉に落ち着きを取り戻したロン。
吹き替え版だとここで主題歌の「CRAZY MONKEY」が流れます。
昔のジャッキー作品って日本オリジナルの主題歌がよく作られていましたよね。
私は「少林寺木人拳」の「ミラクル・ガイ」が好きなんですよね(*‘∀‘)
そういえば少林寺木人拳、まだレビューしてなかった(^^;)
いずれレビューします。
喜びの技でヤムを翻弄するロン。
哀しみの技で攻撃をかわし…
楽しみの技ではヤムの鉄の爪さえも跳ねのけます。
最後は怒りの技でヤムを逆さに持ち上げて、股間に強烈な一撃!!
って最後は急所攻撃かい!!
それにしてもユニークな技で、ホント面白いですね(*^▽^*)
ヤムを倒したロンは麒麟を乳母車みたいなやつ(名称が分からない)に
乗せて帰って行きます。子連れ狼みたい(笑)
劇終。
面白くて大好きな作品です(*‘∀‘)
この作品は香港映画にハマり始めた頃に観たので、
結構前になるのですが、改めて観たらやっぱり面白い☆
1.大切な人が殺される
2.仇討ちの為に修行する
3.仇討ちを果たす
王道のパターンだけど、個性的なキャラクターやアイディアや演出、
これがうまく調和してこそ、面白い作品が出来上がるんですよね。