ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱

原題 黃飛鴻之二男兒當自強

製作 1992年

めぐちゃんの満足度 ★★★★★

 

徐克(ツイ・ハーク)監督、李連杰ジェット・リー)主演、黃飛鴻の活躍を描いたワンチャイシリーズ第2弾です。

 

医者で武術家のフェイホン(李連杰)は医学会に出席するため、親戚のイー(關之琳)と弟子のフー(莫少聰)を連れて佛山から広州へやって来ます。

 

広州へ到着すると白蓮教と呼ばれる教団が電信所を襲撃しようとしていたため、イーは持って来たカメラで様子を撮影します。
白蓮教は外国を敵視しており、教団幹部の男(朱繼生)は撮影をしていたイーが洋装だったため捕まえようとしますが、フーとフェイホンが助けにやって来ます。
フェイホンは白蓮教の信者たちを退けますが、イーは幹部の男が振り撒いた眠り粉を吸って気絶してしまいます。

 

イーを宿で休ませますが、白蓮教の襲撃を恐れている宿の主人(何家駒)は洋装のイーの着替えを求めます。

 

通訳ができるイーが宿で休んでいるため、学会に出席したフェイホンとフーは言葉が通じず困っていると、孫文(張鐵林)が通訳をしてくれます。
フェイホンはフーと鍼の実演を行いますが、白蓮教が学会を襲撃したためフェイホンたちは避難します。

 

佛山へ帰る前日の夜、フェイホンはイーに自衛の武術を教えます。

 

革命家の存在を知ったラン提督(甄子丹)は英国の舞踏会に出席している総督(任世官)に香港からの電報を渡し、革命の動きがあることを伝えます。
孫文が創設した興中会には後援者のトン(姜大衛)という男がいるので、総督はトンの捜索をラン提督に命じます。

 

フェイホンたちが佛山へ帰る当日、白蓮教は外国語学校を襲撃します。
学校に通っていた子供たちを心配したフェイホンたちは校内へ入ると、物陰に隠れていた子供たちを発見して保護します。
フェイホンは子供たちを家に送り届けようとしますが、それぞれ住んでいる場所が異なり、怪我をしている子供もいたので提督府へ行って救援を求めます。

 

ラン提督は白蓮教の襲来に備えて兵不足なので子供を匿う余裕はないと言います。
イーは子供たちを英国領事館へ連れて行くことにします。
提督府から戻ったフェイホンはフーと一緒に英国領事館へ行きますが、英語が話せないため中へ入れず立ち往生していると、トンが現れて通訳をしてくれます。

 

白蓮教の攻撃を受けた怪我人が次々と英国領事館に運ばれてくるのを目の当たりにしたフェイホンは治療を申し出ます。
英国領事(Paul Fonoroff)は西洋医ではないフェイホンの治療には懐疑的でしたが、フェイホンと再会した孫文はフェイホンに助けを求め、フェイホンの東洋医学を見た英国領事は感心します。

 

白蓮教が暴徒化して攻撃が激化してきたため、孫文は革命の作戦を一時中断することにします。
孫文はトンを残して英国領事館から立ち去ると、ラン提督が英国領事館にやって来ます。
孫文を捜索しているラン提督ですが、領事は館内を捜索することを許さず、ラン提督はいったん引き上げます。

 

ついに白蓮教の信者たちは英国領事館内へ押し入り、フェイホンたちは信者たちと戦います。
信者たちを退けると、再び現れたラン提督は革命党員弾圧に利用するため、白蓮教の残党を生かしたまま逃がし、領事を殺害します。

 

フェイホンはフーに革命党員の名簿を取りに行くように指示し、早朝に桟橋で落ち合うことにします。
トンと領事館から脱出したフェイホンは白蓮教の教祖と会うために教団本部へ向かいます。

 

フェイホンは教団へ入信するふりをして信者たちに近付きます。
教団幹部の男は白蓮教を信仰する者には刀も銃弾も通さないことを盲信しているためフェイホンを切りつけようとしますが、フェイホンは寸前でかわして信者たちと争いになります。
トンは信者たちの洗脳を解こうとしますが全く効果が無く、教祖のクン大師(熊欣欣)が現れます。

 

机を高く積み上げた祭壇に飛び乗ったクン大師はフェイホンと戦います。
両者は不安定な祭壇の上でぶつかり合い、祭壇を壊して壁の縁に飛び乗ったフェイホンは必殺技である無影脚でクン大師を攻撃します。

 

フェイホンとクン大師の攻防は続き、トンはクンの腹部を銃で撃ちますが、クン大師に銃弾は効きません。
フェイホンはクン大師から喉を突かれそうになりますが、攻撃をかわしてクン大師を蹴り飛ばし、菩薩像の指に腹部が刺さったクン大師は死亡します。
クン大師に銃弾が効かなかったのは鉄板を腹に仕込んでいたためでした。

 

フェイホンたちはフーと合流しますが、フーが名簿を回収できなかったため、トンは食品加工の工房に隠してある名簿を取りに向かいます。
しかしトンは駆けつけた官兵に銃で撃たれます。
瀕死のトンは革命党員の名簿が政府に渡ることを恐れて燃やすことを決断し、フェイホンに興中会の旗を託します。

 

トンは亡くなり、工房へやって来たラン提督はトンや孫文を匿っているフェイホンに襲いかかります。
ラン提督は布を棒のように操り、フェイホンは竹の棒で応戦します。

 

フーは名簿を持って逃げようとするとラン提督の布棒術を食らい、フェイホンは無影脚で布棒術を封じ、折れた竹でラン提督の首を切り裂きます。

 

桟橋で待つ孫文は官兵に見つかりますが、イーはフェイホンから教わった武術を使って官兵を退けます。
ラン提督を倒したフェイホンたちは孫文とイーが待つ桟橋へ向かい、トンから預かった興中会の旗を孫文に手渡すのでした。

 

外伝を含まないワンチャイシリーズの中で一番好きな作品です(*^-^*)
リンチェイとホン・ヤンヤンのバトルも凄いのですが、リンチェイとドニー様が工房で戦うシーンは数あるカンフー作品の中でもベストファイトシーンではないでしょうか。

 

リンチェイは第3弾の天地争覇までフェイホン役を務めますが、第4弾の天地覇王と第5弾の天地撃攘では趙文卓(チウ・マンチェク)がフェイホン役を務め、第6弾の天地風雲では再びリンチェイがフェイホン役を務めています。

 

前作では元彪が梁寬役でしたが、2作目以降は莫少聰(マックス・モク)が梁寬役を務めています。
考えてみればリンチェイより年上の元彪が弟子役っていうのもなんか…ね(^^;)

 

鬼脚七のイメージが定着している熊欣欣(ホン・ヤンヤン)はまだこの頃は鬼脚七ではなく、白蓮教の教祖役でした。
今回は眉毛がありませんが、これは剃ってはおらずメイクで隠してあります。
眉毛が無いだけでだいぶ印象が違います(^^;)
本作以前は端役で映画出演されていたり、アクションの吹き替えなどを行っていましたが、次作の天地争覇で鬼脚七を演じて強烈な印象を与えます(゚∀゚)

 

ドニー様が若い!!そして美しい(*´▽`*)
ドニー様はリンチェイと同い年なんですよね。
布を棒のように操る布棒術が凄すぎる!!

 

姜大衛(デビッド・チャン)が出てるの嬉しい♪♪
若いころのキリッとしたデビチャもイイですが、おじさんになったデビチャも素敵(*´ω`*)

 

何家駒(ウィリアム・ホー)が善人役って珍しい。
ウィリアム・ホーは通称「香港の四大悪人」と呼ばれるうちの1人で、残る3人は李兆基(レイ・シウケイ)、成奎安(シン・フィオン)、黃光亮(トミー・ウォン)で、いずれも映画で悪役をされているのが多い方々です。

 

任世官(ヤム・サイクン)は前作と違う役で出演されていました。
前作では孤高の武術家役でしたが、今回は総督の役でした。
でも出番少ない(^^;)
ちなみに総督の隣にいた部下は林迪安(ディオン・ラム)でした(*‘∀‘)

 

フェイホンとイーは相思相愛なんだけど、フェイホンが奥手なのでなかなか進展しないのがもどかしい(笑)
足が痛いふりをしてフェイホンにおぶってもらったり必死にアピールするイーが健気だわぁ。
フーにヤキモチを焼くフェイホンが可愛すぎる(*^▽^*)

 

白蓮教は実在した宗教で、私はそんなに詳しく知らないのですが、あまり良いイメージのない教団だったそうです。
もちろん映画と実際の活動とではまた違うとは思いますが。
劇中では信者が火のついたお線香の束を口に入れていましたが、マジ…??

 

オープニングでは林子祥(ジョージ・ラム)がおなじみの「男兒當自強」を歌っていますが、エンディングではジャッキーが「男兒當自強」を歌っています。
クレジットには「國語版」って書いてあったけど、私が観た日本語版だとジャッキーは広東語で歌っていました。
海外版だと國語で歌っているのかな?
ちなみに私はめっちゃ練習して広東語版のみですが「男兒當自強」を今では歌詞を見ないで歌えるようになりました('∀')