少林サッカー

少林サッカー

原題 少林足球

製作 2001年

めぐちゃんの満足度 ★★★★★

 

周星馳チャウ・シンチー)が監督、脚本、主演を務めた日本でも話題になったサッカーを題材にしたアクションコメディ作品です。
この作品が日本で公開された時、私は高校生でしたが話題になっていたのを覚えています。
でも当時は香港映画に全く興味が無かったのでスルー(^^;)
チャウ・シンチーって誰?って感じでした(笑)
なので香港映画にハマってから観ました。
私が初めて観たシンチーの作品です。

 

黄金の右脚の異名を持つサッカー選手のファン(浦葉棟)は同じチームのハン(張明明)から八百長を持ちかけられ、金に目が眩んだファンはわざとシュートを外して敗北すると観衆から暴行を受けます。
その後ハンはサッカー選手として活躍し、引退後はサッカーチームの監督や大会委員長を務めます。
黄金の右脚を失って選手生命を絶たれたファンはハンの元で雑用係として働いていました。

 

ファン(吳孟達)はサッカーの監督の仕事を期待していましたが、ハン(謝賢)から仕事の話を反故にされ、さらに選手時代にファンへ暴行を仕向けたのがハンであったことを知らされます。

 

ファンは管を巻きながら街を歩いていると街頭テレビのサッカー中継に駄目出しをしているシン(周星馳)という男性に出会います。
シンは少林拳を世に広める活動を行っており、少林拳を習得すれば日常生活でも役に立つと説きます。
脚が不自由でも少林拳を習うことができると言ってシンはファンに入門を勧めますが、脚のことを言及されたファンは腹を立ててシンに酒の空き缶を投げつけます。
鋼鉄の脚の異名を持つシンは酒の空き缶を物凄い勢いで遠くへ蹴り飛ばします。

 

シンは回収したごみを収集会社へ運んで報酬を貰い、饅頭屋へ向かいます。
饅頭屋で太極拳を駆使しながら饅頭を作るムイ(趙薇)に見惚れたシンは歌で尊敬の念を表現しますが嫌がられます。
シンは勝手に饅頭を食べますがお金が足りず、履いていた傷んだ靴を差し出して去ります。

 

一番上の兄弟子であるフェイ(黃一飛)が働くバーへやって来たシンは少林拳を広めるために歌を一緒に歌おうとフェイを誘います。
乗り気ではないフェイを説得して2人で歌いますが全くウケず、ガラの悪い客たちに絡まれます。

 

その頃、シンが蹴った酒の缶が壁に突き刺さっているのを発見したファンは、壁の向こうでシンがチンピラたちに囲まれている現場に遭遇します。
シンはサッカーボールを使って次々とチンピラたちを倒していくと、この様子を見ていたファンはシンならサッカーの大会で優勝することができると見込み、シンはサッカーで少林拳を広めることができると考えます。

 

さっそくサッカーを教えてほしいとファンに頼むシンですが、その前に靴が必要だとファンは言います。
シンはムイに差し出した靴を取りに饅頭屋へ戻ると、ムイは破れた箇所を補修してくれていました。

 

続いて仲間を集めます。
フェイ、四兄(陳國坤)、三兄のティンカイ(田啟文)、六弟(林子聰)、二兄(莫美林)と少林拳の仲間の所へ行ってチームに誘いますが、仕事や病気の都合などにより誰一人引き受けてはくれませんでした。
しかしシンの熱心な想いに心を動かされた仲間たちは考えを改め、チームに参加することを決めます。

 

ファンはサッカーの基礎から徹底的に指導します。
練習を重ねて基本的な動作を身に着けると練習試合を行います。
相手チームは正々堂々と勝負をする気は毛頭なく、シンたちの少林チームは暴行を受け、フェイは白旗を掲げます。

 

相手チームはフェイに下着を被るように強要すると、自尊心を傷つけられた少林チームの真の力が目覚めます。
フェイの鉄の頭によるヘディングからパスを受け取った二兄は旋風脚で六弟へパスします。
六弟は輕功を用いて高い所からティンカイへパスを回し、ティンカイは鎧の肌で受け取ったボールをキーパーの四兄に回すと、魔の手の異名を持つ四兄は相手チームが一斉に投げて来た靴を全て回収し、ボールと一緒にまとめてシンにパスします。

 

シンはボールを勢いよく蹴ると、惜しくもゴールのフレームに当たってシュートは外れてしまいます。
少林チームの人並外れた身体能力を目の当たりにした相手チームは少林チームに加入したいと申し出ます。

 

ファンは大会の申し込みを行うと、大会の委員長をしているハンは少林チームの参加を嘲りながら認めます。

 

大会に出場できたのは靴を直してくれたおかげだとシンはムイにお礼を言います。
外見にコンプレックスがあるムイに対し、シンはもっと自信を持つように励まします。

 

大会が始まり、一回戦は山西豆腐チームと対戦します。
少林チームはあっさり勝利し、その後もどんどん勝ち進んで行きます。

 

シンに好意を持つようになったムイは外見を変えるために美容サロンへ行きます。
自分に少し自信を持つことができるようになったムイはいびっている店主(徐娜)に初めて反論します。
ムイはシンに想いを伝えるとシンもムイのことが好きだと言いますが、それは友人として好きだという意味であり、愛ではありませんでした。

 

準決勝は強敵の飛龍コンビ(莫文蔚、張栢芝)に苦戦しましたが、四兄のファインプレーによって少林チームは決勝戦に進出します。

 

少林チームが決勝に進んだのはハンにとって想定外で、ファンを呼び出したハンは八百長を持ちかけ、決勝戦は負けるように指示します。
優勝杯を手にするのはファンの悲願であるため、ファンはハンの申し出を断ります。

 

シンは決勝戦の前に饅頭屋へ寄ってムイに観戦チケットを渡そうとしますが、ムイは饅頭屋を辞めていました。

 

少林チーム対ハン率いるデビルチームの決勝戦が始まります。
デビルチームはドーピングを行っており、人間離れした身体能力を発揮します。
シンのシュートは止められ、デビルチームの主将(釋子雲)が放つシュートを受け止める四兄ですが、凄まじい勢いのシュートで負傷してしまった四兄は試合を続けることができず離脱します。

 

フェイの鉄の頭、六弟の輕功、二兄の旋風脚も通じず、デビルチームの猛攻に怯んだ少林チームの仲間たちが次々と離脱して行きます。
鎧の肌のティンカイが四兄に代わってキーパーを務めることになり、覚悟を決めてデビルチームの魔球を受け止めてシンにパスを回し、シンはシュートを放ちますが、キーパーはゴールをずらしてシュートを阻止するという卑劣な作戦を取ります。

 

デビルチームの魔球によってティンカイも散り、人数が足りなくなった少林チームは交代か敗北を迫られます。
そこへ坊主頭になったムイが現れて試合に参加することになります。
傷んだ靴を補修してシンに手渡し、ムイはキーパーを務めます。
ムイは太極拳を使って主将のシュートを受け止めるとシンにボールを回し、シンのシュートでデビルチームは吹き飛び、ゴールを決めた少林チームに加点されます。

 

見事少林チームが優勝し、ドーピングを行ったハンはサッカー界から追放されます。
その後、シンとムイは共に少林拳を世に広めていくのでした。

 

面白くて大好きな作品です(*‘∀‘)
キャラクターもそれぞれ個性と味があっていい感じ♪
私は特に鎧の肌のティンカイがお気に入りです☆

 

コメディですが思っていたよりイイ話で、シンが少林拳を世に広めようとしている一生懸命な姿、外見にコンプレックスがあるムイに対してシンが自信を持つように励ましたり、少林拳仲間の友情、ボロボロになるまでデビルチームと戦う四兄やティンカイの姿など、結構じ~んと来るシーンが多いんですよね(:_;)
新しいスパイクを購入しても最後はムイが補修した靴で試合に挑むのも良かったなぁ(^^)

 

シンチーがイイ体してました(´ρ`)
この作品のためにちゃんと鍛えたそうです。
体も柔らかいですね。
街で登場するシーンは真冬の上海で撮ったそうなので、タンクトップだと寒かっただろうなぁ。

 

ハン役の謝賢(パトリック・ツェー)が好演過ぎる!!
彼以上にこの役にハマる方は思いつかないな。
パトリック・ツェーはニコラス・ツェーのお父様です。
二枚目俳優なのですが今回サングラスでお顔がハッキリ拝見できなくて残念!
若い頃は本当にせがれと瓜二つの美男子なのです。
きっとおモテになられたことでしょう(´∀`)

 

二兄役の莫美林(モク・メイラム)は元体操選手で、拳法のできる人を探していたシンチーに見出されて少林チームへの出演が決まったそうです。
新人とは思えない風格('◇')
旋風脚はCG無しだもんなぁ、凄い!!

 

ブルース・リーに少し似ている陳國坤(チャン・クォックワン)
彼だけはユニフォームが死亡遊戯のトラックスーツ風です(*‘∀‘)

 

デビルチーム主将役の釋子雲(セッ・チーワン)は本物の少林僧だそうです。

 

ドラゴンへの道でブルース・リーが言っていた「腰馬合一」という言葉が登場するのですが、武術もスポーツもやはり足腰の強さが基本なんですね。

 

フェイがクラブのオーナー(謝志華)から瓶でぶん殴られるシーンがあるんですけど、鉄の頭じゃなかったら死んでる!
ってか人の頭を当たり前のように瓶でぶん殴るオーナーってかなり危ねぇ奴だよ(;'∀')

 

シンが卵でリフティングしていたけど、絶対無理(笑)
ラム・チーチョンが卵を一心不乱に貪っているシーンは体張ってるなぁ(;'∀')

 

チャンピオン鷹の時と同じく、いつの間にか試合が乱闘になるという(笑)
シンの妄想で戦争モードに突入するのが笑える( *´艸`)

 

美容サロンの店主役の李健仁(レイ・キンヤン)は相変わらずキャラ濃すぎ!!

 

フェイがくわえタバコでイエローカードを食らった時の表情がおもろい(笑)

 

シンに悪気はないんだけど、「友達として好き」というのはなかなか残酷だわ(;´∀`)
ムイ、かわいそう( ;∀;)

 

三兄のティンカイをチームに誘うシーンでは広東語ネイティブでないと分からないダジャレ表現があるそうです。
ティンカイが言った「或然率(ワーインロ)」という言葉をシンが間違えて「或然輪(ワーインロン)」と言ってしまうギャグなのですが、「或然率」は日本語で「確率」という意味なのですが、「或然輪」の意味が分からない(>_<)
卑猥な意味なのかな?

 

昔、フジテレビの「トリビアの泉」にシンチーが少林サッカーの装いで出演されていて、私はYouTubeで拝見しました☆
スタジオではなくVTRでの出演だったのですが今考えると凄いね!!
トリビアの泉は結構好きでよく観ていました。
「へぇ~ボタン」も持ってました(笑)