少林少女
製作 2008年
めぐちゃんの満足度 ★☆☆☆☆
本広克行監督、柴咲コウ主演のカンフーアクション作品です。
香港ではなく、日本の作品です。
私は普段ほとんど邦画を観ないのですが、少林拳がテーマということで観ました。
このブログでは香港映画以外の作品レビューは原則扱わないのですが、テーマと内容次第で載せることもあります(^^;)
柴咲コウ演じる「桜沢凛」が少林寺で修行を終え、日本に帰国して少林拳の素晴らしさを多くの人に知ってもらおうと奔走するというストーリーです。
ミラクル7号で有名な張雨綺(キティ・チャン)、シンチー作品でお馴染みの林子聰(ラム・ジーチョン)と田啟文(ティン・カイマン)といった香港の役者も出演しています。
実は観る前からこの映画の評判の悪さは聞いていました。
しかしその評判の悪さというのは、ただ単にハチャメチャなストーリーのことを指しているのかと思っていました。
私がこの映画を観て感じたことは、失望感と嫌悪感。
ストーリーはグダグダでもいいんです。
話がポンコツでも愛せる作品はたくさんあります。
いや、でもデタラメ過ぎるにも限度があるかな。
話に筋が通ってなさ過ぎて雰囲気だけそれっぽい感じに演出してるだけに思えます。
凛の師匠である江口洋介演じる「岩井」という男がいるのですが、一度は武術の世界に身を置いた人が「少林拳を使う者は乱暴者」だなんて言うかね?
全く武術が未経験で何も知らない人が「武術は野蛮だ」とか言うならまだ分かるけど、武術経験者がそんなことを言うなんて、ありえない。
よほど武術が嫌いになった描写があれば納得できなくもないけど、そういうわけでもない。
しかも「少林拳を使う者は乱暴者」と言っておきながら凛に対して「俺が教えているのは少林の心だ」とか言ってるし。
えーーー(;゚Д゚) 武術は乱暴だなんて言っておきながら何が少林の心だよ…。
アクションシーンに関しては香港映画フリークの方々からしたら到底満足できるものではないでしょう。
あと後半のバトルシーンでブルース・リーらしき人が出てきて、凛にどつかれて一撃でノックダウンするという描写があるんですけど、絶句しました。悪い意味で。
映画を観てドン引きしたのはかなり久しいかも。
エグゼクティブプロデューサーがチャウ・シンチーってホンマかいな!?
もし本当だったらリーがあんな仕打ちを受けるのを許すはずないと思うのですが、上からの圧力が働いたか、もしくは名前だけで実際は製作に関わっていないか。
でも自分の名前がクレジットされる以上、声を上げてほしかったな。
中国武術に対する思い入れとか愛とか皆無なんだなぁと思わざるを得ない作品でした(T_T)