少林寺2

少林寺2

原題 少林小子

製作 1984年

めぐちゃんの満足度 ★★★★

 

張鑫炎(チャン・シンイエン)監督のカンフーアクション作品です。
少林寺2」となっていますが、前作の「少林寺」とは話の繋がりはありません。
原題を見て頂くと本作が少林寺とは関係ないことがお分かりになるかと思います。
毎度のことながら、邦題が紛らわしい(;´∀`)

 

本作は香港・中国で大ヒットし、日本でも公開された作品です。
当時まだ私、生まれてない(^^;)
初公開版ではオープニングの曲が違っていたり、アニメーションシーンがカットされていましたね。

 

武当派の鳳家の主であるパオ(于承惠)は武当剣を継がせるために息子の誕生を切望しています。
パオには8人の子供がいますが、全員女の子なのです。
9人目が生まれますが、またもや女の子でした。

 

対岸には少林派の龍家が住んでいます。
鳳家とは対照的に龍家の10兄弟は全員男です。
鳳家と龍家は仲が悪く、いつもいがみ合っています。

 

パオは少林派の龍家に武当剣の極意を盗まれることを懸念し、龍家だけには嫁ぐなと娘たちに言い聞かせています。

 

龍家の兄弟たちの父親であるテンルン(于海)は厳格ですが子供たちのことを想う優しい父親です。
しかしテンルンは兄弟たちの本当の父親ではありません。

 

10年前、兄弟たちの両親は強盗団に殺されてしまい、少林寺の修行を終えたテンルンとテンルンの弟のアールン(胡堅強)が村へ帰って来ると惨劇に出くわし、強盗団と戦います。
まだ幼かった兄弟たちを助けたテンルンは本当の子供のように可愛がり育ててきたのです。
武術以外のことが苦手なテンルンはお嫁さんが欲しいと考えています。

 

強盗団の頭領の禿鷹(計春華)は10年前テンルンに片目を傷つけられたことを恨んでいます。
さすがの強盗団も武当派と少林派の両方と同時に戦うのは厳しいので、仲間のアル(孫建魁)は鳳家と龍家を仲違いさせている隙に仇を討てばいいと提案します。

 

アルは道士になりすましてパオに近づき、龍家とは関わらない方がいいと誑かします。

 

鳳家と龍家は仲が悪いですが、アールンと次女の二鳳(丁嵐)は恋仲です。
三龍(李連杰)はテンルンを鳳家の娘と結婚させるため、姉妹たちと仲良くなろうと奮闘します。

 

親善試合を行い、徐々に打ち解けていく鳳家と龍家。

 

パオはどうしても男の子を諦めきれず、時が過ぎ、ついに待望の男の子と女の子の双子が誕生します。

 

テンルンとアールンは意を決して鳳家を訪れ、結婚をしたいと申し出ますがパオは承諾してくれません。
テンルンは結婚を諦めますが、アールンは諦めきれず、兄弟たちはアールンの結婚に協力します。

 

三龍は二鳳にアールンと駆け落ちするように促し、三女の三鳳(黃秋燕)も協力しますが、この行為が村の掟に反するということで三鳳は処刑されることになってしまいます。

 

処刑の執行直前に三龍が助けに入り、三鳳は助かります。
三龍を毛嫌いしていた三鳳はようやく三龍に心を開きますが、強盗団の計画は着々と進行。

 

アルはパオの息子を誘拐し、人質にする作戦に出ます。
三龍たちがパオの息子を保護し、鳳家に連れて帰りますがパオを怒らせてしまい、龍家の兄弟は住んでいる家を出て行くことにします。
アルは龍家の家を焼き払い、追い払うことに成功したため、ついに強盗団は動き出します。

 

パオの屋敷を襲う強盗団。
パオはようやくアルが道士になりすましていたことを知ります。

 

鳳家のピンチに龍家の兄弟たちが現れ、助けに入ります。
頭領の禿鷹を倒し、三龍とアルの一騎打ちに。
追いつめられる三龍ですが、パオと協力し武当剣の技を使ってアルを倒し、強盗団を壊滅させます。

 

龍家に助けられたパオは初めてテンルンに礼を言い、結婚を認めてくれます。
テンルンは長女の大鳳(馬青)と、アールンは二鳳とめでたく結婚することになりました。

 

前作と作品の雰囲気が違いますが、これはこれで結構好きです。
色々とツッコミどころがあるけど(;^ω^)

 

ラストおよそ10分のカンフーアクションが本当に凄くて、「本物」の動きに釘付けになってしまいました('◇')

 

残酷描写が少なくてのどかな雰囲気だったけど、低年齢層がターゲットだったのかな??
でも終盤で槍が喉に刺さって流血するシーンとかあるけどね(^-^;

 

実際の少林寺で槍を喉元に刺す修行を昔の映像で観たんですけど、(現在もまだあるのかなこの修行?)よく貫通しないなぁって驚いちゃいます。
幼い頃から鍛えていると、本当に体が鋼のようになるとか。
でもそれでいて柔軟ではある。なんか人間の体って不思議ですね。

 

てか、強盗が復讐するのに10年って時間かかり過ぎでしょ(;'∀')

 

いくら男の子が欲しいからってパオ夫人にしてみたらいい迷惑ですよね(^^;)
お母ちゃん、頑張るね(^^;)

 

パオは自分の娘が処刑されるっていうのに何でそんなに冷静なん!?
あと川に三龍と三鳳を放り込んでいたけど、2人はどうやって脱出したんだろう??

 

基本的にのどかな雰囲気ですが、最後のシーンで籠に入れた禿鷹を断崖から投げ落とすのは結構えぐい(;'∀')

 

メインキャストは前作をほぼ踏襲しています。
子供の登場人物が多いので初見では混乱しましたが、みんなそれぞれ個性があって何回も観ていると意外と覚えられるものですね(・∀・)
登場する子役たちは全員武術の経験者です。
10兄弟の設定ですが、長男と次男は出てこないんですよね。

 

黃秋燕(ホアン・チューイェン)はリンチェイの元奥さんです。
リンチェイと同じ北京業余体育学校出身で劇中で素晴らしいカンフーを魅せてくれます(*‘∀‘)
実際どういう方か詳しくは分かりませんが気が強そうなイメージ(;^ω^)

 

やっぱリンチェイは坊主頭が1番いいな♪
辮髪も好きですけど(*'ω'*)
于海師匠も坊主頭が素敵(*´▽`*)

 

次回作の「阿羅漢(南北少林)」ではラウ・カーリョンが監督を務めております。
公開された時はすでにカンフーブームが去った後だったそうで、爆発的なヒットには至らなかったようです。
私は大好きな作品なんですけどね(*‘ω‘ *)