フィストバトル 拳擊

フィストバトル 拳擊

原題 拳擊

製作年 1971年

めぐちゃんの満足度 ★★★☆☆

 

タイを舞台にした張徹(チャン・チェ)監督によるアクション作品です。

 

エンジニアのファン(姜大衛)は仕事中に父(井淼)から呼び出されます。
父はファンの叔父であるチェン(唐迪)とタイへ出かけるため、留守の間に父が開いている武館の監督をファンに任せようとしますが、多忙で重要な仕事を抱えているファンは引き受けるかどうか悩みます。

 

しかしファンの父はタイへ行く前に心臓発作で危篤状態になります。
父は1枚の写真を取り出し、タイにファンの異母兄弟がいることを伝えます。
父がタイへ行こうとしていたのは消息が分からなかったファンの兄がタイでボクサーをしているという話を聞いたからです。
父は亡くなり、この話を聞いたファンは父の代わりにタイへ行き、兄を捜すことにします。

 

ボクサーのウェンリエ(狄龍)は母親の手術費を捻出するため賭けボクシングをしていますが、恋人のユーラン(井莉)は命の危険を感じていて戦うことを反対しています。

 

チェンとタイにやって来たファンは兄を捜します。
試合会場の外にいた元ボクサーのおじさん(楊志卿)からキャノン(谷峰)という狂暴で強いボクサーがいることを聞き、試合を観戦するファン。
キャノンと戦うミラーはリングの上で殺され、ファンはミラーが自分の兄だと思い特徴である腕のタトゥーを確認しますが、人違いであると分かります。

 

プロモーターのチアンレン(陳星)が賭けボクシング界を牛耳っており、ウェンリエに八百長を持ちかけますがウェンリエは断ります。

 

ファンは現地でメイ(Pawana Chanajit)という女性と知り合い、市内を車で走っているとチアンレンの部下であるシゥ(胡威)がファンに絡んできます。
兄を捜しているとシゥに尋ねますが小競り合いに発展。
ファンは強く、シゥと部下たちは退散します。

 

キャノンと戦ってほしくないユーランですが、予定通りウェンリエ対キャノンの試合が行われます。
ウェンリエの腕のタトゥーを見たファンはウェンリエが自分の兄だと気づき、試合を止めようとしますが支配人に制止されます。
序盤はキャノンに押されるウェンリエですが、後半は巻き返して見事に逆転勝ちします。

 

ファンとウェンリエはお互いに兄弟だということが分かり、対面を果たします。
獲得した賞金で母の手術も無事に成功します。

 

兄のミラーを殺され、ミラーの弟のミサイ(王鍾)は復讐のため楽屋にいたキャノンを殺害します。
しかしウェンリエの家を訪れたミサイはシゥたちに捕まり、これを知ったファンたちはミサイが捕まっているチアンレンの邸宅へ向かいます。
ファンたちが邸宅に到着するとミサイは殺されており、チアンレンの手下たちがファンたちに襲いかかりますが、歯が立たないと覚ると手下たちは逃げ出します。

 

ファンはチアンレンと一騎打ちとなり、ファンはチアンレンが蹴り上げた脚に強烈な手刀打ちを食らわし、チアンレンは倒れます。
警察が駆けつけ、チアンレンはミサイ殺しの罪で逮捕されます。
再会を果たしたファンはウェンリエと共に香港へ帰国するのでした。

 

悪くない作品なのですが、ちょっと気になる点も(;^ω^)

 

今回デヴィッド・チャンとティ・ロンが異母兄弟の役なのですが、ファンの父親は既婚者だけどタイで女を作って相手の女性がウェンリエを身ごもるんですよね。
病床で危篤状態の父親から「実は愛人との間に生まれた異母兄弟がいる」って告白されるのは結構ショッキングな出来事ですよね(;゚Д゚)
こんな話を聞かされて素直に「兄を捜しに行こう!」っていう気持ちになるかなぁ??
多少なりとも葛藤が生まれると思うんだけどなぁ。

 

あとファンがウェンリエを捜す描写になんか一貫性がないんですよね。
チアンレンに呼び出されたウェンリエを追っていたと思ったらあっさり諦めて観光を始めちゃうし、話を聞くためにユーランを追いかけるのかと思っていたらまた観光を始めちゃうし、なんかファンの行動が不可解なんですよね(^^;)

 

今回やたらデビチャの衣装チェンジが激しくて、ファッションショー状態でした(・∀・)
でも楽しくて好きです♪ ラストの赤い服は派手だったなぁ(笑)
この時代のデビチャは本当にスラっとしていますね。

 

狄龍様も若くて美しくてスラッとしていて、恋人の肩にさりげなく腕を回すところにドキドキ♪
羨ましい(*´ω`)
狄龍様のタトゥーは本物なのですが、どういう経緯で彫ったのか調べてみても詳しいことが分からないんですよね。

 

リングの広告に「SANYO」とありましたが、あの「三洋電機」なんですかね?
パチンコの「三洋物産」ではないですよね(^^;)?
そういえば選手の皆さん、試合中にマウスピースをしていなかったですね。

 

チャン・チェ監督の作品にしてはわりと明るい作品で、流血シーンは相変わらずあるのですがそこまで残酷さがなかったですね。