龍の忍者

龍の忍者

原題 龍之忍者

製作 1982年

めぐちゃんの満足度 ★★★★

 

元奎(ユン・ケイ)の初監督作品で、真田広之の香港映画初出演作です。

 

忍者の玄武(真田広之)は役人を殺害し、伊賀流に汚名を着せられた忍者の三四郎(權永文)は玄武を捜して捕まえることにします。
一方、玄武は妻の茜(津島要)と共に中国へ渡ります。

 

ジン(李元霸)は良家の息子で武術の腕は立ちますがやんちゃな性格です。
ジンの下僕であるケイ(太保)はいつも彼の鍛錬に付き合わされています。

 

鏡職人の福佐(田中浩)を父親のように慕っているジンは得意のカンフーを披露しますが、武術は見せびらかすものではないと福佐はジンに言い聞かせます。

 

茶楼に神打師範のリョン(諸殿武)が現れ、高く積み上げた机に乗って大技を披露しますが、席に座っていたジンは悪戯をして積み上げた机を崩します。
茶楼には玄武がおり、リョンは机を崩したのが玄武の仕業だと勘違いして詰め寄ります。
ジンは玄武を逃がし、リョンを挑発して戦います。
リョンはジンに全く歯が立たず、リョンはいったん退散します。

 

玄武は福佐の前に姿を現し、福佐の命を狙います。
玄武は福佐を殺すために中国へやって来たのです。
2人が争っているとジンが現れ、玄武は福佐の家を爆破します。

 

福佐は忍びの服を纏い、改めて玄武と戦います。
ジンも参戦しますが、福佐が負傷したためジンは福佐を連れて祠堂へ逃げます。

 

ジンとケイは福佐の手当てをすると福佐は自分が日本人であり、様々な技を使って活動する隠密組織の忍者であることを告げます。

 

ジンたちは自宅の屋敷へ戻ると玄武が現れます。
ジンは玄武を罠の籠に閉じ込めますが、玄武は手裏剣などの武器を使って執拗に攻撃して来ます。
籠から脱出した玄武の俊敏な攻撃に対抗するジンですが、明かりが消えて暗くなると玄武は屋敷から立ち去り、船に逃げ込みます。

 

ジンは玄武を追って船に侵入すると茜が待ち構えており、ジンが茜と話をしている間に玄武は船から立ち去り、福佐を殺害します。
しかし玄武が斬ったのは人形で、玄武はジンと福佐にまんまと騙されたのです。

 

日本からやって来た三四郎が福佐の前に姿を現し、日本から玄武がやって来たことを福佐に伝えます。

 

福佐は手紙と小さな仏を残してジンたちの前から姿を消します。

 

茜が体調を崩してしまい、玄武はケイの父親が営んでいる薬局へ薬を買いに行きます。
相手が玄武だと分かるとケイは薬に毒を混ぜますが、すぐに玄武に見破られ、玄武は毒を抜きます。
ケイは縄で縛られて拘束されてしまいます。

 

ついに三四郎が玄武の船にやって来ます。
玄武はまず手下を倒し、続いて三四郎と戦いますが、三四郎は茜を小刀で刺します。
茜を殺されて激高した玄武は三四郎を殺害します。

 

玄武が船から立ち去り、ジンが駆けつけて拘束されたケイを助けようとしますが、玄武が逃げたことを聞いたジンは一目散に船から飛び出して行きます。
茜が現れてケイを助けるとケイは驚きますが、茜は死んでおらず、変わり身の術を使っていたのです。

 

福佐が玄武の前に現れて再び戦います。
玄武が福佐の命を狙っていたのは父親の玄六を殺された仇ですが、福佐は玄六を殺害してはいませんでした。

 

かつて福佐は三四郎、玄六と共に役人を斬り、暗殺が露見して玄六は殺されてしまったのです。
玄六は死ぬ前に息子の玄武に形見を渡してほしいと福佐に託しましたが、福佐は忍者の身分が割れてしまったため、形見を玄武に渡すことができずに中国へ渡ってしまったのです。

 

福佐は玄武に玄六の形見を手渡すと、真実を知った玄武は自分の過ちを認めて謝ります。
しかし福佐は毒を飲んでおり、自分の命を持って恨みを忘れてほしいと玄武に頼みます。
そして福佐は小さな仏を玄武に渡して介錯を頼むと、躊躇いながらも玄武は福佐の首を切り落とします。

 

福佐が殺害される瞬間を見たジンは憤慨し、玄武に決闘を申し込みます。
祠堂での戦いが始まり、ジンは隠れ蓑の術を駆使して玄武を翻弄しますが、玄武は術を破り攻防は続きます。

 

ジンは玄武を挑発すると、玄武は中国語で言い返します。
ジンは福佐を殺したことを責めると、玄武は殺していないと釈明しますが、ジンは玄武の言葉を信じようとしません。
2人は勢い余って祠堂の頂上から落ちそうになり、宙吊りになった玄武が身に着けていた小さな仏を見たジンは玄武の話が嘘ではないことを確信します。

 

2人は何とか落下を防ぎますが、神打師範のリョンの父親である法師(黃正利)が信者を引き連れて押し寄せます。
リョンが父親の法師に告げ口していたのです。
ジンは法師と戦うことを決め、以前茶楼で助けられた玄武はジンに手を貸すことにします。

 

鋼鉄の体を持つ信者(李海興)が立ちはだかり、剣が全く効きません。
しかし玄武が日本刀を使うと信者の脚はあっさり切り落とされます。
神打は中国の技なので中国の剣は防げても日本刀は防げなかったのです。

 

続いて和尚(染野行雄)が現れます。
玄武は和尚の耳を斬り落とし、ジンと協力して和尚を倒します。

 

法師が動き出し、ジンと玄武は法師の作った足場を壊します。
関羽が憑依した法師は手強く、2人がかりでも苦戦しますが、ジンが落としたエロ本を見た法師はダメージを食らいます。
玄武は法師が投げた爆弾を投げ返してダメージを与え、女性の裸が法師の弱点だと知ったジンは、ケイが連れて来た茜の裸を法師に見せて致命傷を与えます。
ジンは縄で法師の動きを止め、玄武が小刀を法師に突き刺して倒します。

 

思ったよりコメディ要素が多くてなかなか面白かったです(^o^)
でも神打の法師がラスボスだったのは意外でした。
今回のメインエピソードは忍者なので、神打の法師をラストバトルに持ってくるのではなく、法師と戦った後に三四郎をラスボスとして登場させた方が盛り上がったのではないかなと個人的には思ったりします。
三四郎、意外と早く死んじゃうからなぁ(;^_^A

 

玄武は中国語ができるんだったらもっと早くジンに伝えていれば誤解されなくて済んだのに(;´∀`)

 

神打の信者は中国剣が効かないのに日本刀だとあっさり斬り落とされるってどんな原理やねん(笑)

 

真田広之が主役かなぁと思っていたのですが、コナン・リーとW主演のような感じですかね(*‘∀‘)
コナン・リーも本作が映画初出演です。
真田氏のアクションがキレキレでかっこいい~!!
顔もイケメンだし♪♪
劇中で玄武がアラレちゃんの「バイちゃ」と言うシーンがあるのですが、当時香港で伝わったのかな(^^;)??

 

コナン・リーは髪型といいコミカルなキャラクターといい、やはりジャッキーを意識しているんですかね(´∀`)
コミカルな役柄ですが身体能力は抜群で、踩高蹺(竹馬)に乗りながら蹴ったり跳ねたりするのも凄いです(・o・)

 

太保は安定のコミカルキャラで最高です( *´艸`)
いつもエロ本を読んでいて、漢方薬局を営むお父さんから精力剤を貰ったり、エロ爆発なのです(笑)
ちなみに漢方薬局のお父さん役は魏平澳でした。
でもまさかエロ本が最後に役に立つとは(笑)

 

染野行雄さんが和尚役で出演されていました(^^)
演者として活動されていたのはこの頃までで、後にプロデューサーとしてご活躍されております。

 

今回は日本語のセリフが片言じゃないのが助かりました(笑)
おそらくご本人が声をあてているかと思われます。
ただ本作は日本語音声の部分に字幕が無いので、日本語音声を聴いてここでは「三四郎」と記載していますが、もしかしたら漢字は異なるかもしれませんがご了承ください。
あと劇中ではハッキリと言及されていませんでしたが、茜を「玄武の妻」と記載しました。
状況から見ておそらく夫婦だと思ったので。
恋人かもしれないけど(^^;)
パンフレットとかに書いてあるのかな?
パンフレットを持っていないので分からないな。

 

主題歌は「Alfredo Chen Singers」による「龍の忍者」です。
歌っている方は存じ上げなかったのですが、かっこよくて大好きな曲です(*'ω'*)
クレージーモンキーの主題歌を歌っているDr.スープと声がよく似ているのですが、同一人物なのかな?よく分からない(?_?)