カンニング・モンキー 天中拳

カンニング・モンキー 天中拳

原題 一招半式闖江湖

製作 1978年

めぐちゃんの満足度 ★★★★☆

 

羅維(ロー・ウェイ)の映画会社でヒット作に恵まれなかったジャッキーが当時若手だった陳誌華(チェン・チーホア)を監督に迎えて製作したコメディカンフー作品です。
しかしロー・ウェイはシリアス路線でジャッキーを売り出そうとしていたのでコメディ要素の強い本作を気に入らず、1978年に製作されたものの、香港で公開されたのはジャッキーがヒットした後の1980年だそうです。
日本で公開されたのはもっと後の1983年だったそうです。

 

売春宿「杏春楼」の雑用係募集の張り紙を見た青年ゴン(成龍)は仕事を求めに杏春楼を訪れます。
番頭のマン(苗天)と使用人のラウ(徐沆)がゴンを出迎えると、ゴンを雑用係として雇ってくれます。

 

ゴンは興味本位で他の客室を覗くと部屋には女性と蛇がおり、後からやって来たラウは蛇に噛まれて死んでしまいます。
恐怖を感じたゴンは杏春楼から逃走します。
客室にいた女性は五毒門の長チョンファ(李芷麟)で、ある秘薬を奪おうと企み、部下のマンと杏春楼に潜伏しています。

 

杏春楼から逃げ出したゴンはユーロン(馬如龍)とタイチョン(李敏郎)が闘っている現場を目撃します。
ユーロンは民を苦しめている悪党のタイチョンを成敗しようとしていますが、ゴンが話しかけるとユーロンは気を取られてしまい、タイチョンは扇子から出した毒矢をユーロンに放ちます。
ユーロンは鞭を取り出してタイチョンを仕留めますが、ユーロン自身も刺さった毒矢によって絶命します。

 

タイチョンに賞金が懸けられていることを知ったゴンはユーロンになりすまして懸賞金を貰います。
ユーロンの名を語っているゴンを見た武術家のマウ(李文泰)はゴンに目をつけます。

 

ゴンの前にマウの弟子(石天)が現れます。
ゴンがカンフーの達人だと知ったマウの弟子はゴンの腕前を見ますが、本物のカンフーには及ばないと一蹴します。
マウの弟子はゴンにカンフーの技を教えると去って行きます。

 

ゴンが町を歩いているとマンとチョンファに遭遇したためゴンは慌てて逃げ出します。
マンに追いつめられたゴンはタイチョンから奪った扇子を取り出すと、扇子から飛び出した毒矢によってマンは死にます。
続いてチョンファがゴンに襲いかかりますがマウが現れ、チョンファはマウに歯が立たず一旦退散します。

 

マウが武術の達人だと知ったゴンは弟子入りを志願します。
マウはゴンにカンフーを教える代わりに使いを頼みます。
使いの内容はワイ(李海龍)という人物を訪ねるというものでした。

 

ワイとワイの娘のロイ(龍君兒)、ワイの用心棒ミウ(田俊)は酒楼で休憩を取ります。
酒楼で金色の羽織りの男(高強)と豹柄の服の男(金世玉)がどさくさに紛れてワイの荷物を盗もうとしますが、ワイはすぐに見破ります。
店内にいたゴンは2人の男たちをなだめるふりをしてお金を盗みます。
ゴンはマウから瓢箪のお守りを預かっており、ゴンが身に着けている瓢箪のお守りを見たワイはゴンがマウの使いであることに気づきます。
ゴンにお金をすられた2人の男たちは勘定が払えず、店から逃げ出します。

 

ゴンは再びマウの弟子と遭遇し、新たなカンフーの技を教わります。
その後、酒楼で無銭飲食をした2人に絡まれたゴンは、マウの弟子から教わったカンフーを駆使して闘いますがとても敵いません。
ワイが現れて2人を追い払うと、ゴンはマウから使いを頼まれたとワイに告げます。
ワイは秘薬を運んでいる最中で、悪党が秘薬を狙っているのでゴンに力を貸して欲しいと頼みます。

 

宿に着くとゴンはカンフーの型が書かれた紙を手に入れ、カンフーの練習をします。
ゴンがカンフーの練習をしているとジンピン(金正蘭)という女性が現れます。
ジンピンがユーロンの妹だと知ったゴンは、ユーロンがタイチョンに殺されたことを告げるとジンピンは動揺し、ゴンが持っていたユーロンの鞭を奪って去って行きます。

 

マウの弟子がやって来ると、ゴンは教わったカンフーがちっとも役に立たないと悪態をつきます。
マウの弟子はカンフーの型だけ覚えてもうまく使いこなせなければ意味が無いと言い、また新しい技をゴンに教えます。

 

宿を出発したワイたちは護送の途中で賊に襲われます。
タイチョンの頭領であるフォン(江志平)と舎弟のイェン(林照雄)が現れるとゴンはタイチョンを倒したと嘘をつきますが、ゴンの嘘を信じたフォンはワイたちを襲います。

 

ワイが劣勢になるとミウが加勢し、五毒門のチョンファ一味も現れます。
さらに酒楼で無銭飲食をした2人も現れ、2人はイェンを襲います。
ミウはイェンを倒し、ゴンは無銭飲食をした2人を追い払うと、ゴンたちは負傷したワイを安全な所へ運びます。

 

ゴンはワイを治療する薬を取りに出かけると、ジンピンが武当派のヤム(金剛)に襲われそうになっている所を目撃し、ジンピンを助けます。
ゴンはマウの力を借りてヤムを追い払いますが、ジンピンはヤムが投げた毒矢によって意識を失ってしまいます。
ゴンに渡した瓢箪のお守りの中には薬が入っており、マウはジンピンに解毒の薬を飲ませるようゴンに指示します。

 

ワイたちが寝静まった頃、ミウはこっそり荷物を漁ります。
ミウは五毒門の一味で秘薬を狙う悪党だったのです。
ミウが悪党だと知ったロイはミウと闘います。
ゴンとジンピンが加勢して3人がかりでミウと闘いますが、ミウは隙をついて逃げ出します。

 

ワイは薬を飲んだおかげで一命を取り留め、ゴンはマウから授かった極意書を見てカンフーの練習に励みます。

 

宿を出発すると集結した悪党たちがワイたちの前に立ちはだかります。
悪党たちは秘薬を奪おうと躍起になり、悪党同士の争いも勃発します。
フォンは金色の羽織りの男と豹柄の服の男を倒し、ゴンはロイと協力してミウと闘います。
チョンファがミウを助けるために毒矢を投げますが、マウが毒矢を棒で払ったため、毒矢はミウに刺さります。
チョンファも自ら投げた毒矢によって命を落とします。

 

武当派のヤムが現れてフォンを攻撃します。
豹柄の服の男はヤムの息子で、息子がフォンにやられたことに腹を立て、ヤムはフォンを殺害します。

 

ヤムは秘薬を奪おうと企み、マウに襲いかかります。
マウの弟子が助太刀しますが、鎖鎌を使うヤムは強敵です。
ゴンはマウの弟子が落としたカンフーの極意書を見ながらヤムに挑みますが苦戦し、足技の極意書を渡されますが難易度が高くうまく使いこなせません。
ゴンは自分なりに技を工夫して独自の足技でヤムにダメージを与え、追いつめられたヤムは旗棒の先に刺さって絶命します。

 

悪党は全滅し、ロイが秘薬は何処にあるのかとワイに尋ねると、初めから秘薬など存在せず、悪党を一網打尽にするための嘘だったと明らかにするのでした。

 

香港映画にハマり始めた頃に観た作品なので、今回レビューのために久々に観ました。
同時期の酔拳蛇拳があまりにも面白過ぎるので、比べてしまうとやや面白さが劣る気がするけど、ジャッキーの持ち味を生かしたコメディ路線で面白い作品です(*^^*)
悪党同士が入り乱れて争うクライマックスシーンも楽しめます(*'▽')
座頭市やポパイ、ブルース・リーなどのパロディもありました♪

 

本作は撮影期間が長かったのでしょうか?
劇中でジャッキーの顔つきと髪型にかなり変化が見られるんですよね。
あと所々に編集の繋ぎ目が目立っていたり、シーンが繋がらないような編集が見受けられました。

 

珍しく石天さんはへっぽこな役ではなくカンフーの達人という設定でした(・∀・)
でも最後の方は結局やられてたけど(^^;)
お師匠さん役の李文泰(リー・マンタイ)は落ち武者ヘアスタイルでお世辞にも強そうには見えないという酔拳のじいちゃんみたいに人は見かけによらないパターンです(´▽`)

 

一瞬だけ午馬さんが出演されていました♪
立ちションをする男の役でした(^^;)
いる?この設定(笑)?

 

この頃はまだジャッキーの英語スペルが「Jacky」だったり、武術指導のクレジットが「陳元龍」だったりしますね。

 

原題は「一招半式闖江湖」で、日本語にすると「半人前の青年、カンフーで大活躍!」といった感じでしょうか。(意訳しています。)
「點止功夫咁簡單」という漢題も存在しますが、これは広東語特有の言葉なので中国本土では通じません。
日本語にすると「カンフーはそんな容易くないぜ!」といった意味です。
「點只功夫咁簡單」と書かれることもありますが、意味は同じです。

 

本作は登場人物が多く、広東語のカタカナ表記だと名前が重複して混乱してしまうので、ここでは劇中の名前と少し変えて表記しました。

 

ラウ役の徐沆(シュー・ユエン)の「沆」という漢字はオープニングクレジットで部首が「にすい」だったのですが、漢字変換されなかったので「徐沆」と表記しました。

 

主題歌はSHY(シャイ)による「カンニング・モンキー」です。
曲調がゴダイゴっぽいなぁと思っていたら作曲がタケカワユキヒデ氏、編曲がミッキー吉野氏でした(・∀・)
名曲です。
ジャッキー映画の主題歌って本当に名曲が多いです。