ターゲット・ブルー
■原題
中南海保鑣
■製作年
1994年
元奎監督、李連杰主演の現代アクション作品です。
1992年のケビン・コスナー主演
「ボディガード」の香港版という感じでしょうか。
この作品、香港ではそこまでヒットしなかった
そうなのですが、私は好きな作品です(^ω^)
王道のストーリーですが、魅力があります。
元奎×リンチェイといえば「D&D 完全黙秘」も面白かったですね。
ちなみにこの作品にもコリン様が出演されています☆
あんまり目立つ役ではないのですが(^^;)
今作はがっつり悪役で強烈なインパクトを与えております。
フイ・チンヨウ(李連杰)
中国政府直属の要人警護のエキスパートです。
実直な性格で、その真面目さゆえに相手の気持ちを顧みない面があります。
命を狙われる要人を警護するフイ。
要人を変装させてプールから退避させます。
次々と襲いかかる刺客に対抗し、要人をかばって負傷するフイ。
到着した車に要人を乗せるように指示されますが、フイは断ります。
何故ならこれは敵の罠で、敵を乗せた車は爆発します。
オープニングから物々しいなぁと思っていたら
これらは全て演習でした(^^;) 演習にしては本格的過ぎ!!
この様子をビデオで観た上官は警護方法が粗暴であると隊員に指導します。
上官はフイを呼び出し、南部の研修へ行くように命じますが、
その前に香港に行って欲しいと言います。
任務はタイファングループのソン会長の恋人を護衛する事です。
ジェームス・ソン(伍衛國)
タイファングループの会長です。
ソン会長は政府に多額の寄付を行っているので、
引き受けないわけにはいきません。
ってゆうか中国のSPが香港へ派遣されるなんて
ありえないと思うんですけどね(^^;)
1994年5月27日
ヨットクラブで会計士が殺される事件が発生。
容疑者はイーファイグループのチュウ会長で、
タイファングループのライバル会社です。
この殺人現場を目撃していたのがソン会長の恋人である
ミシェルと・ヤンと、現場にいたヨットマンと警備員の3人です。
てゆうかこういう場合、会長自らは手を下さずに
普通部下とか殺し屋に依頼しそうなものですけどね(^^;)
その後、ヨットマンはエレベーターの落下事故で死亡。
同じ日の晩、警備員も爆死します。
ミシェルの風呂の水に電流が仕掛けられている事に気づき、何とか回避します。
ミシェル・ヤン(鍾麗緹)
ソンの恋人で教師をしています。
カナダ出身の華僑の方で、セクシーで美しいです(*'∀'*)
確かベトナム人のハーフなんですよね。
リャン・カンポー(鄭則仕)
刑事です。通称「ポー」です。
競馬が好きで仕事中にも競馬中継を聴いています。
緊迫感がある物語の中で、ちょっとほっこり出来る存在(*‘∀‘)
ケン(梁榮忠)
真ん中の男性です。
刑事です。
ミシェルの弁護士
左の男性です。
警察署で5人の容疑者の中から犯人を特定するミシェル。
ミシェルの弁護士はこれ以上関わらない方がいいと逃げ腰の様子。
チュウ(黃錦江)
右の男性です。
イーファイグループの会長です。
チュウの弁護士
左の男性です。
警察署を出ると、チュウがミシェルに近づき、挑発して去って行きます。
ミシェルはソンにボディガードなんかいらないと断りますが、
ミシェルの身を案じたソンは受け入れるように頼みます。
ミシェルの邸宅にフイがやって来て、ポー達と対面。
弁護士のライはソンから預かった50万ドルをフイに渡そうとしますが、
フイは必要ないと言って拒否。
同じ公僕でも扱いが違うことにぼやくポー達。
ミシェルが飲み物を飲もうとすると大きな音がして、
フイはソファをひっくり返してミシェルを隠します。
この騒ぎに待機していた警察がやって来てフイに襲いかかりますが、
それをあっさりかわし、倒します。
ポーや警察達はフイが偽物のボディガードだと思っていたようです。
ビリー(朱威廉)
右の男の子です。
ミシェルの甥っ子です。
メイド(方茹)
左の女性です。
大きな音の正体はビリーが卵を電子レンジで
温めたことによる爆発音でした。人騒がせな(;^ω^)
味方同士で何をしているのだと呆れるミシェル。
ここから息の詰まる監視生活が始まります。
フイは人数が多いと警備がしづらいと言い、警察官達を解散させます。
フイはミシェルの寝室に押し入り、バスグッズも回収。
窓際は危険なので近づくなと警告し、部屋に監視カメラを仕掛けます。
これが気に入らないミシェルは監視カメラをフライパンで破壊します。
フイは何かあったらすぐにブザーで知らせるように言い、出て行きます。
フイのかっこよさに心を奪われたビリーはフイに金を払って
カンフーを教えてもらおうとします。
さらに集めているドラゴンボールのカードもあげると言いますが、
全く相手にされません。そりゃそうだ(笑)
てかここでドラゴンボールが出て来るとは思わなかった!
ちなみに香港ではドラゴンボールを「龍珠(ロンジュー)」といいます。
クールなフイにますます惹かれるビリー。
その頃、何者かと連絡を取り合うケン。むむっ!怪しい(◎_◎)
ミシェルは仕事に行く為、車に乗ろうとすると運転席にはポーが乗っていて、
フイが運転する車に乗ることになるミシェル。
道中バイクに尾行され、バイクはポーの車をつけ狙います。
しかしバイクは何もせず通り過ぎ、
あとからやって来たダンプカーがポーが乗る車に衝突。
男が降りて来て運転席へ近づいて来ますが、
ポーは男に銃を向け、追い払います。
何とか無事にミシェルの職場に着きますが、
フイは校長にミシェルを2週間休ませるように要請。
2週間も外出する事が出来なくなったストレスから
ミシェルはソンに電話で愚痴り始めます。
ソンはフイに電話を代わるように言うと、
フイはあと1週間我慢すれば裁判だと一蹴。
厳しい態度で任務にあたるフイに対して
もう少しミシェルに優しく接して欲しいと頼むソン。
寝る前は不審物がないかチェックし、
水道の水もチェックします。大変だね(^^;)
日中、ポー達は相変わらず競馬に興じています。
ポーの息子の学費を捻出する為、
ケンの金も競馬に注ぎ込みますが、結果は惨敗。
夜、アラームが鳴り、ミシェルの部屋に駆けつけるフイ。
シャワーに入っていてもお構いなしに押し入るフイに
怒りを露わにするミシェル。
結局アラームはビリーが誤ってボタンを押しただけでした。
チュウは早く女を消すように指示します。
電話で話しているのはケン!?
まさか…ケンは裏切り者なのか?
ポーはサッカーで遊ぶのはもう古いと言い、
ビリーにおもちゃの拳銃をプレゼントします。
この行為が後に大きな影響を及ぼします。
窮屈で我慢の限界に達したミシェルは家から脱走を試みますが、
ケンとフイに見つかります。
外出を止めるフイに対してミシェルは友達が失恋をして
自殺するかもしれないのでそれを止めに行きたいと言いますが、
フイはこの話が嘘だと知っていて、
本当は友人の誕生日パーティーに行くつもりだろうと指摘。
会話を盗聴していた事を知って怒るミシェル。
フイと言い争いになり、泣きながら自宅へ戻るミシェル。
そしていよいよ裁判の日を迎えます。
裁判所へ向かおうとすると、ケンがやって来て、
チュウが入院したので裁判は一ヶ月延期になったと伝えます。
何としても裁判を延期させようとするチュウの作戦です。
裁判が一ヶ月延期になった旨を本部へ報告するフイ。
「あと一ヶ月もこのままなんて我慢出来ない!!」と爆発したミシェルは
デパートへ買い物へ出かけます。勝手にしろと言うフイ。
ビリーはゲームをしに行くと言い、その警護をするポー。
ミシェルはケンと2人きりになります。
様子がおかしいケン。やはり裏切り者なのかケン!?
一方、同級生と遭遇したビリーは持っていた
おもちゃの拳銃を馬鹿にされると、本物の銃を持っていると言い、
ポーの拳銃をおもちゃの拳銃とすり替え、再び同級生の所へ。
同級生は本物の銃を手に取ると、
本物かどうか撃って確かめようとします。あぶなーい!!
そこへお客の男性(元奎)に銃で遊ぶな!と、どつかれます。
監督~!!
試着室で着替えるミシェルを次々と刺客が襲います。
フイはミシェルをかばいながらデパートから脱出しようとします。
冷静に任務を遂行するリンチェイがめっちゃかっこいいんだ~(*'▽')
飲食スペースで一息ついたのも束の間、
目の前の客の胸ポケットのペンで刺客と気づき、殺害するフイ。
一見一般人に見えるおばちゃんも刺客だったりするので、
何処から狙われるのか分からないから怖ぇ!!
何とかデパートから脱出しますが、
外には警官に扮した刺客(黃凱森)がおり、ポーを追いかけて来たビリーが
すり替えていた本物の銃を投げますが、ポーは刺客に撃たれます。
フイは刺客を殺害。ポーは防弾チョッキを着ていた為無事でした。
ミシェルは命がけで自分を守ってくれたフイに心からお礼を言います。
自分が銃をすり替えた事でポーが
負傷してしまったと責任を感じて泣くビリー。
それを見て男が簡単に泣くものではないと言うフイ。
フイはトンという友達の話をし始めます。
トンは少林寺の先生にとても可愛がられていて、
悪い事をしても素直に謝れば許してもらえていました。
謝れば怒られる事はない。
トンはただひたすら謝る事だけを覚えたといいます。
しかしある日トンが書庫に忍び込んだ際、
誤って書物にランタンの火が引火し、怖くなったトンは逃げ出します。
逃げる途中、このまま逃げるか、戻って謝るか葛藤するトン。
結局戻って自分の罪を認めますが、
先生はすでにその火災によって亡くなっていました。
それ以来、トンは謝る事を止めたといいます。
この話を聞いていたミシェルはそれはフイ自身の話ではないかと指摘。
おそらくそうでしょうね。
遺体安置所に押し入る1人の男。
ウォン・キンクォン(倪星)
この時代はまだ本名の「鄒兆龍」ではなく、
芸名の「倪星」で活動されていたので、
ここでは当時のクレジットを踏襲します。
ウォンは遺体を持ち出そうとします。
当然職員達に止められますが、ウォンは職員達を次々と殺害し、
無理やり遺体を持ち出します。
遺体はフイが殺害した警官に扮した殺し屋です。
ウォンは元軍人で、警官に扮した殺し屋は軍人だった時に
固い絆を結んだ弟(本当の兄弟ではない)だったのです。
弟を殺されたウォンはフイへの復讐を誓います。
って逆恨みも甚だしい!!
チュウの弁護士に殺しの催促をされると、
ウォンは金を貰っても弟は戻らないが、
フイもミシェルも必ず殺すと言い、
支払いが遅れればチュウ達も殺すと牽制。
遺体安置所の職員の傷を見たフイは使われた武器が
中国特殊部隊の銃剣だと断定。
1番右にいる職員は杜琪峰作品でお馴染みの黃華和でした(^ω^)
ここでポーが持ち出された遺体の写真をチュウに見せて、
見覚えがないかと聞くシーンがあるんですけど、
チュウ側が依頼した殺し屋の正体を本人に問い詰めても
話すわけないと思うんですけどね(^^;)
ウォンから脅迫FAXが届くと、フイは本土は連絡し、
ウォンの素性を調べてもらいます。
ウォンが元軍人だと分かり、アジトも特定し、
ケン達が踏み込みますが、すでにもぬけの殻でした。
雨の中、フイが監視カメラの点検をしていると、
ミシェルが傘を持って来ます。
デパートの一件から明らかにフイに対する態度が違います!!
前半のミシェルとは全くの別人!その目は恋する女です!
でも分かるわぁ。あんな風に命がけで助けられたら惚れるさぁ(´▽`)
わざと階段から足を滑らせてフイに助けてもらうミシェル。
恋人はいるのかとフイに尋ね、私はどうかと聞きます。
ミシェル~あんた恋人おるやん!!
もうすっかりフイの虜なのね(;^ω^)
モニターを電波妨害され、侵入していたウォンを追うフイ。
しかしすでにウォンの姿はなく、
代わりにいた男に爆弾が仕掛けてあり、
爆発を間一髪でかわすフイ。
いよいよ危機を感じたポー達は自宅に防弾ガラスを設置。
明日はミシェルの誕生日で、
ソンから電話で別のSPに交代させようかと持ちかけられますが、
ミシェルはもう少し様子をみると言います。
誕生日当日、部下が持って来たプレゼントの花束も
念の為に探知器でチェックするフイ。
ミシェルはソンから食事に誘われ、フイも同行します。
店員にワインの毒味をさせる徹底ぶり(;^ω^)
楽しい食事のはずですが、ミシェルの心はここにあらず…
この微妙な空気がソンにも伝わり、ぎくしゃくする2人。
食事が終わるとソンは北京に行く為、フイが運転して自宅へ戻ります。
車の中でフイとミシェルを見たビリーは
互いに好意を抱いている事に気づきます。
するどいなビリー!!
こういうのって子供の方が敏感なんですよね~。
いつもの通りにモニターのチェックをしていると、
ミシェルの姿が無く、動揺するフイ。
ミシェルはフイのすぐ後ろにおり、フイは時計をプレゼントされます。
就寝したはずのミシェルはわざとブザーを押してフイを呼び出します。
ミシェルはフイが好きだと告白します。直球やね!!
揺らぐフイ。任務か?恋か? いくのか?いかないのか?
もう恥ずかしくて観ちゃおれんわ~!でも観ちゃう( *´艸`)
スーパーエリート堅物クソ真面目SPが
恋に揺らいでいる姿は本当に萌えますなぁ(´▽`)
それをリンチェイが演じているから余計イイ!!
リンチェイって硬派な役、似合いますもの♪
結局、理性が勝ったフイは寝室から立ち去ります。
ポーと一息ついて談話するフイ。
ポーは息子の学費が足りないので本土で儲け話があったら
知らせて欲しいと冗談交じりにフイに頼みます。
何故警官になったのかとフイが尋ねると、
ヒーローになるのが夢だったというポー。
しかし警察官になり、多忙で女房と息子をほったらかしにしていると、
金持ちの男に女房を取られてしまったと苦い過去を語ります。
妻が男に交際を申し込まれた際、脅しだと思い、
好きにしたらいいと言ってしまったので、本当に取られてしまったのです。
ポーは自身の経験から自分の気持ちに
素直にならなければ後悔すると忠告。
それでもフイは任務に私情は挟めないと一歩を踏み出せず…
そんな和やかムードが一変、
アラームが鳴り、銃声が聞こえて来ます。
ケンが刺客達と闘いますが、ウォンに撃たれます。
フイが駆けつけ、暗闇で敵の姿が見えない中、
懐中電灯を投げ、その一瞬の光で場所を特定し発砲。
瀕死のケンはポーの息子の学費の為に持ち金をポーに渡します。
その金で競馬に賭けろと言ってるけど、これは最期のジョークかな?
だってレースで必ず勝つ保証はないもんね。
ケンはミシェルが写った写真を取り出すと、
ミシェルにサインを求め、息を引き取ります。
字幕ではケンがミシェルのファンだったと表現されていましたが、
原語を聴いてみると"あなたの美しさに惚れた"みたいなニュアンスでした。
ひとつ腑に落ちないのが、あれだけ思わせぶりな
裏切り者感を醸し出していたケンが、
特に何のアクションも起こさず死んだということですね。
結局スパイではなかったのか? それとも逆スパイ?
或いは最初はスパイだったけど、途中から気が変わったのか?
なんかケンの存在がいまいち消化不良なんですよね(^^;)
もう少しケンのドラマ部分を描いて欲しかったな。
ウォンはビリーの脚を撃ち、(子供にも容赦ないー!)
ミシェルはビリーを連れ、必死で身を潜めます。
今度はテレビの光で敵を撃つフイ。
ウォンはミシェルが落としたブザーを拾うと、
音でフイの場所を特定し、狙います。
そのうちにフイは明かりをつけ、ガス栓を抜きます。
発砲すれば充満したガスに引火し、爆発すると脅すフイ。
ウォンは死ぬのが怖くないのかとフイに尋ねると、
自分はいつも死と隣り合わせだと言います。
それを聞いたウォンは自分も死など恐れていないと、
共に死んだ弟の所へ行こうと、
発砲しようとしますが部下達に止められます。
ポーはウォンに挑みますがやられてしまいます。
フイVSウォン
実はこの蹴られているのは警官に扮した殺し屋を演じた黃凱森です。
彼は役者でもありスタントマンでもあります。
ってこれじゃあウォンが弟をぶっ飛ばしてるじゃん(笑)
あくまで吹き替えの話です(笑)
ガスで苦しむ2人。
そのうちに水の争奪戦が始まります。
ここでまたしても疑問がひとつ。
ガス漏れの際に水を飲む事で緩和されたりするものなの??
誰か原理が分かる方がいたら教えてください。
私、これがさっぱり分からない(;・∀・)
ブラインド攻撃、痛そう!!
ダウンしたウォンは横に隠れていたビリーを見つけ、手を出そうとします。
フイが助けに入りますが銃剣で胸を刺されます。
このガラスを通り抜けるシーンを観ると、
サイクロンZの元彪を思い出す(-ω-) これすっごいよね。
ミシェルを人質にするウォン。
そこへソンがやって来て、
(あれ?ソンは北京に行ったはずじゃなかったっけ?)
金を払うからミシェルを助けて欲しいと頼みますが、ウォンは応じません。
ウォンはフイが弟に7発撃ちこんだので、
自分もミシェルに7発撃つと宣告します。
ミシェルに撃った弾をかばって自分が撃たれるフイ。
そしてウォンが撃った2発目を浴びると、
胸に刺さった銃剣を投げてウォンを殺害します。
フイの持ち物を本土側に返却すると、
上官はフイから預かった品をポーに渡して欲しいと頼みます。
中には大金が入っており、ポーの息子の学費に充てて欲しいと手紙が…
駆けつけたソンとミシェルがフイに会わせて欲しいと頼みますが、
結局その望みは叶いませんでした。
劇終。
エピローグ…
ラスト、フイの生死ついてはハッキリとした描写がありませんでしたが、
持ち物を返却しているし、銃剣で胸を刺されているし、
銃弾を2発くらっているし、おそらく死んだのでしょう。
ミシェル達がフイに会わせて欲しいと言ったのは、
たとえ遺体でも…という事だと思います。
そういえば、チュウ会長は一体どうなったんだろう?
気になるー!
ああいう悪党はしぶといですからね。
きっとまた悪さをするんだろうなぁ(;´∀`)