皇家戦士

皇家戦士

原題 皇家戰士

製作 1986年

めぐちゃんの満足度 ★★★★

 

皇家師姐シリーズの第2作目として制作されたアクション作品です。
作品の繋がりはありませんが、全シリーズ7作品あります。

 

第1作と第2作はミシェール・ヨーが主演を務めていますが、結婚して引退したため、第3作からはアクション女優であるシンシア・カーンが主演を務めています。
その後、ミシェール姉さんは離婚したので「ポリス・ストーリー3」で役者に復帰します。
美しくて本格的なアクションができる女性の役者は貴重なので、当時引退なんてもったいないって思った方が多かったのではないでしょうか。

 

こちらがシリーズ一覧です。
5作目以降は日本版が存在しません。

●第1作 レディ・ハード 香港大捜査線(皇家師姐)
●第2作 皇家戦士(皇家戰士)
●第3作 香港・東京特捜刑事(皇家師姐III雌雄大盜)
●第4作 クライム・キーパー 香港捜査官(皇家師姐IV直擊證人)
●第5作 皇家師姐之中間人
●第6作 地下兵工廠
●第7作 海狼

 

休暇で日本を訪れていた警察官のミッシェル(楊紫瓊)は帰国するために乗った飛行機で事件に巻き込まれます。
乗客に紛れていたホン(金興賢)は護送中のロイ(陳惠敏)を救出するため警察官(秦沛)を射殺し、飛行機をハイジャックします。
機内には警察官の山本(真田広之)とマイケル(王敏德)がおり、ミッシェルは山本たちと協力してホンとロイを倒します。

 

ミッシェルたちはハイジャック犯を倒し、一躍ヒーローに。
3人はレストランで祝杯を上げます。

 

ミッシェルとマイケルは日本へ帰国する山本一家を見送ります。
山本は事件の報告書を作成するため、先に妻のユキコ(仁和令子)は娘を連れて車へ乗り込みますが、エンジンを入れた瞬間に車が大爆発を起こします。
車には爆弾が仕掛けられており、ユキコと娘は即死します。
爆弾を仕掛けたのはホンたちの仲間のガウ(林威)で、仲間を殺された報復のために山本一家を襲ったのです。

 

山本は逃走するガウを追います。
辿り着いた先は工事現場でガウは重機を使って山本を追いつめます。
ミッシェルが駆けつけ山本を救出するとガウはいったん引き上げます。

 

ミッシェルは機内で記者が撮影した事件の資料を上司に提出します。
ミッシェル、山本、マイケルの3人は犯人に恨まれているので、署長(曾江)はしばらく行動を慎むように命じます。
しかし怒りの収まらない山本は報復のためギャングから武器を調達します。

 

山本はガウたちが出入りする店を調べ、ミッシェルに伝えます。
ミッシェルが教えられたバーへ向かおうとするとマイケルも強引についてきます。
1人の男がミッシェルたちに相席を持ちかけますが、人と待ち合わせしていると言って断ります。

 

ついにガウが現れ、客に次々と発砲します。
客たちは一斉に店から逃げ出し山本が加勢します。
ガウはミッシェルを人質にしたため迂闊に手が出せない山本。
ガウが一瞬目をそらした隙にミッシェルはガウの手を離れ、山本と協力してガウを追いつめます。
ミッシェルはガウを殺さずに逮捕しようとしますが、山本はガウに銃弾を撃ち込み殺害します。

 

バーで相席を持ちかけた男は凶悪犯グループの仲間のウォン(白鷹)で、3人の仲間を失ったウォンは警察への復讐を企てます。
4人は非情で残忍な凶悪犯ですが、仲間意識が強く決して仲間を見捨てることはしません。

 

署長はバーで騒ぎを起こしたことについてミッシェルを叱責し、自宅待機を命じます。
心配したマイケルはミッシェルの自宅を訪れると、同僚のロク(陳敬)から預かった証拠資料をミッシェルに見せます。
捜査できない苛立ちから証拠資料を勝手に持ち出したマイケルにきつく当たってしまいます。

 

悄然としてしまったマイケルは帰宅し、ふと証拠資料の写真を眺めるとまだ仲間がいることに気づきます。
バーで録画されていた映像を再生し、ウォンが凶悪犯の仲間であることを知ったマイケルはすぐにミッシェルに電話で伝えます。

 

しかしマイケルはウォンに捕まり、マイケルを人質にしたウォンはミッシェルを呼び出します。
マイケルはビルの屋上から吊るされ、駆けつけたミッシェルは急いで救出に向かいます。
このままではミッシェルが危険に晒されると思ったマイケルはミッシェルがビルに近づかないように足に結んであったロープを自ら解き屋上から落下して死亡します。

 

マイケルの葬儀が終わるとミッシェルは犯人に必ず復讐すると誓います。

 

ウォンはマイケルの墓地を訪れ、ミッシェルたちを誘い出すために墓を掘り起こしマイケルの棺を持ち去ります。
ウォンはミッシェルと山本に挑発のビデオを送りつけ、それをみた2人はそれぞれウォンのアジトに向かいます。

 

先に山本が到着しますがウォンの猛攻に大苦戦。
ミッシェルがやって来て山本を援護します。
苦戦するミッシェルですが執念でウォンに強烈な蹴りを食らわし倒します。

 

マイケルの棺を取り戻そうとするミッシェルですが、倒れたウォンは起き上がり2人を道連れにしようとダイナマイトに火をつけ、自ら火に飛び込みます。
ミッシェルと山本はトロッコに乗って爆発するアジトから脱出します。
ウォンは死亡し、マイケルの棺を取り戻すことに成功します。

 

良質のハードアクション作品です(*‘∀‘)
吹き替えなので相変わらず日本語のセリフが片言ですけどね(^^;)

 

そういえばジョニー・トーが第2班の監督をされていました。
そんでもって第3班の監督は陳Sirでした(*^-^*)

 

序盤の舞台は日本で、原宿で撮影されていました。
かつてブームになった竹の子族の映像もありました。
竹の子族」という名前は原宿の竹下通りにある「ブティック竹の子」という洋服屋さんが由来だそうです。
私は竹の子族の世代ではありませんが、実はブティック竹の子には何度か行ったことがあります('ω')ノ
10代の頃はよく渋谷や原宿の竹下通りで買い物をしていました。
懐かしいなぁ...( = =) 

 

超一瞬ですが胡楓(ウー・フォン)と許紹雄(ホイ・シウホン)がいました(*'▽')
シウホンさん、痩せてたなぁ。

 

ミッシェルに恋心を抱くマイケルはちょっと軽薄だけど気の良い青年で、亡くなった時は悲しかった…。
捜査できない苛立ちからミッシェルはマイケルに強く当たってしまうんですけど、本意ではないんですよね。
おそらくマイケルの片想いだけど、ミッシェルは友人として同僚としてマイケルを大事に思っていたと思います。

 

白鷹(パイ・イン)の役名が分からなかったので「ウォン」と表記しました。
白鷹さんの本名が「王景春」だからそこから拝借(^^;)
本当の発音は「ワン」なんだけどね。

 

ラストのチェーンソーのシーンこえぇ!!
さすがに人に向けてるシーンの時はダミーの刃を使用されていますが、木材とかトタン切ってる時はちゃんと稼働してました。怖すぎ(゚Д゚;)

 

繁体字なのでクレジットは「眞田廣之」になっていましたが、ここでは日本の漢字で表記しました。
真田氏は千葉真一氏が創設したアクション俳優やスタントマンを育成するJACに所属されていたので、アクションは素晴らしいです(*'▽')
それにしても千葉真一氏の訃報には驚きました。
謹んでお悔やみ申し上げます。

 

私が子供の頃は真田氏がJACに所属していた俳優さんだというのを知らなかったので、こんなにアクションができる方だなんて思っていませんでした。
それまではドラマ「高校教師」のイメージが強かったですね。
ちなみに真田氏の香港映画デビュー作はコナン・リーと共演した「龍の忍者」でこちらのアクションもキレキレです(*‘∀‘)
真田氏には香港映画で活躍する日本人として名を轟かせてほしかったなぁ。
顔も良いですし、あのアクションだったら当時の香港映画界で十分やっていけたと思うのですが、でも様々な事情がありますよね(._.)