港片迷阿欣

大好きな香港映画の感想を書いているブログ(ネタバレあり)

ツインズ・エフェクト

ツインズ・エフェクト

原題 千機變

製作 2003年

★★★★

 

林超賢(ダンテ・ラム)監督のホラーアクション作品です。
アクション監督は甄子丹(ドニー・イェン)で、ドニー様は共同監督も務めています。
香港の人気アイドルユニットTWINS(ツインズ)を主役にしたアクション作品の第1弾で、物語の繋がりはありませんが「ツインローズ(見習黑玫瑰)」「ツインズ・エフェクトII 花都大戦(千機變II 花都大戰)」がシリーズ作品として製作されました。
実は私はツインローズとツインズ・エフェクト2は未観賞。
ツインズ・エフェクト2はジャッキーの息子の房祖名(ジェイシー・チャン)のデビュー作だそうで(^ω^)

 

ヴァンパイアハンターのリーヴ(鄭伊健)とリラ(何超儀)は香港に蔓延るヴァンパイアと日々戦い続けています。
しかしヴァンパイアとの戦いでリーヴは相棒のリラを失います。
愛するリラを亡くして傷ついたリーヴは次の相棒には恋愛感情を抱かないことを誓います。

 

カザフ(陳冠希)はヴァンパイアの王子でありながら人を襲うことはせず、王族としての品位を保つために血を吸わないヴァンパイアとして生きています。
ある日、失恋で落ち込んでいるリーヴの妹のヘレン(蔡卓妍)と出会ったカザフは彼女のことを気に入ります。
執事のプラダ(黃秋生)から人間を信用しないように忠告されますが、カザフはすっかりヘレンに恋心を抱くようになります。

 

リーヴはジプシー(鍾欣桐)という新たな相棒を迎えます。
リーヴたちは普通の人間なので通常はヴァンパイアと戦う能力はありませんが、ヴァンパイアの血を飲むことによって互角に戦える力を手に入れることができます。
しかし戦える時間には限りがあり、制限時間内に解毒剤を飲まなければ本物のヴァンパイアになってしまうため、危険を伴う任務です。
リーヴはジプシーをヘレンに紹介しますがヘレンは彼女のことが気に入らず、ひょんなことから小競り合いになります。

 

カザフを除くヴァンパイアの王族が公爵(Mickey Hardt)の裏切りによって壊滅します。
公爵は王族の教典を手に入れようとしており、教典の中には絶大な力を得ることができる究極のヴァンパイアの血が封印されています。
教典の封印を解くにはヴァンパイアの血の結晶が必要で、公爵は血の結晶を手に入れるためにカザフ以外の王族を抹殺し、残るカザフの命も狙っています。

 

ヘレンもカザフに好意を抱くようになり、二人はデートの約束をします。
ヴァンパイアのカザフは太陽の光に弱いため、プラダお手製の日焼け止めを塗って臨みます。
ヘレンたちはジャッキー(成龍)とアイビー(莫文蔚)の結婚式に参列します。
新郎のジャッキーが婚約指輪を無くすというハプニングがありましたが、機転を利かせたヘレンがカザフの指輪をジャッキーに手渡して事なきを得ます。

 

ヴァンパイアに両親を殺されたジプシーは仇を取るためにヴァンパイアの殲滅を目指しています。
日が落ちた街にヴァンパイアが現れ、リーヴは血を飲んでヴァンパイアと戦います。
リーヴはヴァンパイアを追いつめますがジプシーが飛び出してきたため、その隙にヴァンパイアは逃走します。
執拗に追うのを諦めたリーヴは解毒剤を飲むといつもと味の違う解毒剤に違和感を覚えます。
リーヴは解毒剤をバナナエッセンスの容器に入れて保管していましたが、何も知らないヘレンはケーキを焼くのに解毒剤を使用してしまったのです。

 

リーヴはオーブンに残っていた解毒剤入りのケーキを食べますが効力は薄く、ついにヴァンパイア化してジプシーを襲います。
抵抗するジプシーはやむを得ず剣でリーヴの胸を刺すと彼は気を失います。
その後ジプシーの応急処置によってリーヴは一命を取り留め、正気に戻ります。

 

ヘレンは焼いたケーキを持ってカザフが住んでいる教会へ遊びに行きます。
血を吸えないカザフは父親から血液を送ってもらっていましたが、父親が亡くなってしまったためカザフは飢餓状態となってしまいます。
それでもカザフは頑なに血を吸おうとしないため、プラダはヘレンにヴァンパイアであることを打ち明けるべきだと促します。

 

ヘレンを呼び出したカザフは自分がヴァンパイアであることを打ち明けます。
最初は信じていなかったヘレンですが、ヴァンパイアでも愛する気持ちは変わらないとカザフに伝えます。
しかし飢餓状態のカザフはついに意識を失って倒れます。
ヘレンはカザフに飲ませる血を手に入れるため病院へ向かいます。

 

病院に着いたヘレンは輸血用の血を盗みますが、ヴァンパイアが現れて襲われます。
ヘレンはカザフを連れ出して救急車の中に隠れていると救急隊員のジャッキーと看護師のマギー(劉思惠)に見つかります。
ヘレンはジャッキーに助けを求めると、結婚式の時の恩を感じたジャッキーは救急車でカザフを別の病院へ搬送します。

 

ヴァンパイアの集団は救急車を襲い、ジャッキーは救急車を降りてヴァンパイアと戦います。
攻防の末、輸血用の血や大量の薬をヴァンパイアに飲ませて動きを止めて危機を脱します。
ジャッキーは結婚式で借りた指輪をヘレンに返し、輸血用の血液を飲んだカザフは飢餓状態から回復します。

 

ヘレンとジプシーは仲直りしますが、ジプシーはヘレンの恋人がヴァンパイアであることを知ると難色を示します。
ヘレンはジプシーをおだてて力になって欲しいと頼みます。

 

ヘレンが持っていたヴァンパイアの指輪を目にしたリーヴは不安を感じて彼女の後を追います。
ヘレンとカザフが恋人関係だと知ったリーヴはジプシーからカザフの住んでいる教会を聞き出して乗り込みますが、教会はすでに公爵に占拠されていました。
公爵の攻撃を受けたリーヴは捕まってしまい、ジプシーはカザフに助けを求めます。

 

公爵はプラダを人質にして血の結晶をカザフに要求しますがカザフが応じないため公爵はプラダを殺害します。
カザフは公爵に血の結晶を渡さないようにするため自殺を図りますが、公爵はカザフから血の結晶を奪って教典の封印を解きます。

 

ジプシーとヘレンは捕まっているリーヴの救出に向かいますが、リーヴは完全にヴァンパイア化してしまいます。
ジプシーはやむを得ずリーヴと戦い、剣を突き刺して消滅させます。

 

リーヴを失ったヘレンたちは公爵の元へ向かい、迫りくるヴァンパイアたちを次々と退けます。
公爵は手強く、ジプシーは封印の解かれた教典から出現した究極の血の結晶を奪います。
究極の血の結晶を飲んだジプシーは強大な力を手に入れると公爵に攻め入り、ヘレンと協力して公爵を倒します。
自殺を図ったカザフは一命を取り留め、ヘレンたちは残存するヴァンパイアを壊滅させるために戦い続けます。

 

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私は特別熱烈なツインズファンというわけではありませんが、アクションはもちろんロマンスありコメディありで楽しめました(*^^*)
香港はアイドルにも容赦なくアクションを要求しますね(^▽^;)
アクション監督が素晴らしいのはもちろんなのですが、それをこなす彼女たちがすごいです。

 

香港でホラー映画といえばキョンシーのイメージが強いですが、本作で登場するのはヴァンパイアです。
キョンシーシリーズと一線を画すため??
でも劇中の広東語では「殭屍(キョンシー)」と言っていました。
確かにヴァンパイアは西洋キョンシーともいえますが。
ちなみにヴァンパイアは広東語で「吸血鬼(カッヒュッグワイ)」といいます。
日本語の吸血鬼と一緒ですね。

 

黃秋生(アンソニー・ウォン)はヴァンパイアの執事役似合うね(^O^)
寝る時にコウモリの体勢になっていたのがちょっとおもろい(笑)
手作りの日焼け止めもウケた(笑)

 

陳冠希エディソン・チャン)がまだあどけないですね。
無間道の時代ぐらいか。
エディソンはかなりのイケメンですが、私はどちらかというと鄭伊健(イーキン・チェン)のほうが好みだったりする(*´з`)
あのクールな表情がたまらんね。
古惑仔の時はあまりピンとこなかったのですが、お年を召したほうがカッコイイわ(*´ω`*)

 

ジャッキーとカレン・モクが新郎新婦役で特別出演されているのですが、ヘレンが見ず知らずのジャッキーたちの結婚式に参列していたのが日本の慣習と異なるんだなぁって思いました。
日本の結婚式は原則招待された人しか参列できないと思うのですが、中華圏だと全く知らない人が結婚式に参列することは珍しくないとか。

 

ジャッキーは特別出演のわりには意外と出番が多くて、途中ジャッキー映画みたいになっていました(笑)嬉しいけど♪
若手をサポートする側になったジャッキーですが、アクション魂に火が着いちゃったのでしょうかね(*^▽^*)
ほどほどなら良いと思いますが、あまり目立ち過ぎると主役が霞んでしまうのでバランスが大事なところ。

 

個人的にはプラダが死ぬ設定にしなくてもよかったかなって思ったり。
リーヴの死はジプシーとヘレンが奮起するのに必要な要素かもしれないけど、ナイスキャラのプラダが死ぬの悲しい(T_T)

 

本作は男性陣が全く活躍していないですね(;'∀')
チャップマン・トーはヘレンの恋人役でカメオ出演していますが、これがどうしょもないダメ男キャラで、プラダは公爵に殺され、カザフは公爵にやられて戦闘不能、リーヴはヴァンパイア化して仲間に殺されるという…。
あ、ジャッキーは活躍していましたけどね(´∀`)

 

私は初見の際、ヘレンはリーヴがヴァンパイアハンターであることを知らないと思っていました。
しかし後半でヘレンのセリフを聞いているとリーヴがヴァンパイアハンターだと認識しているような描写があります。
リーヴはヘレンに気づかれないように解毒剤をバナナエッセンスの容器に保管していましたが、もしリーヴがヴァンパイアハンターをしていることをヘレンが知っていたら別に容器をカムフラージュする必要はないと思うんですけどね。
あとリーヴがジプシーを紹介した時にヘレンが物凄く嫌そうにしていましたが、単なるヴァンパイアハンターの相棒だったらヘレンがあんなに嫌がることはないですし。
ヘレンの認識の設定が少し分かりづらいですね。

 

ヴァンパイアの血を飲んでいないのにヘレンがあんなに強いのなんでやねん(笑)
究極の血の結晶を飲んだジプシーは最後元の姿に戻っていたけど、そこは解毒剤使わなくてもいいの??

 

と、細かいツッコミどころはありますがそこまで気になるほどのものではありませんし楽しめる作品だと思います(^-^)